日本という国では年末は年明けの準備をしながら、テレビを見て過ごす
人が多かったのですが、そのうちの大部分は紅白歌合戦を視聴するという
人でした。今までにないものをやっていこうとか、マジョリティに風穴を
あけようとする人という人の起こす行動に胸を躍らせたり、期待感を
抱いたりするのですが、NHKという放送局や紅白というブランドにゲリラ戦
を挑む制作者や演者の思いをこの国の多くの国民が認め始めた気がします。

オリンピックのゴールドメダリスト同士の戦いやカリスマキックボクサーの
引退試合といったお祭り感あふれるカードが揃い、他にも通が唸る豪華なカード
が出て、長い放送時間でしたが、それほどだれることなく見ることができたのが
格闘技イベントの放送でした。

とりわけ青木のキラーぶりというのは格闘技の怖さとすごさを少しの時間で
多くのテレビ視聴者に伝えることができたと思います。

谷川黒魔術のタクトは見事に振られ、そして、多くの関係者とファイターは
素晴らしい仕事をしてくれたと思います。

そして、ファイター同士がやりたくないカードというのが、素晴らしいファイト
になることを証明してくれました。

谷川貞治はこれで何をつかんで、どこへ向かおうとするのか楽しみです。

ダウンタウンの番組に関しては、非常に作り込まれた番組を多くのサプライズ
と芸人としてのガチンコ性の強いメンバーで演じたという印象が強いですね。

体一つで話すことができる場があれば、漫才や落語は成立する。
そして、予算的な制約は低くなる。

しかし、凝った舞台設定や特殊撮影などは予算や優れた技術スタッフを
必要とする。

そんな中で演者と制作者と各種技術スタッフがとんがったものを持ち寄って
一つの目標に向かっていけば、すごい作品ができる。

紅白にないものをやってやるんだという思いがTBSとNTVからあふれ出てきて
それを多くの人が認めた大みそかだったと思います。

世界紅白歌合戦にはこんなエネルギーやパワーがなかったなぁと思いますね。

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