元世界の4位のクルム伊達公子と今のジュニアで非常に可能性を感じさせる
ザリーナ・ディヤスが有明の十万ドルのチャレンジャーでぶつかります。
テニスコートにはすべての美しいファンタジィと多くの醜いリアリティが
重なり、ぶつかり、溶け合い、絡みつくのですが、果たしてその果てに何が
生まれて、何が殺されるのでしょうか。

クルム伊達公子のプレイ目当てに有明に出かけるテニスファンは多いことでしょう。
昨年の彼女の復帰戦の岐阜のカンガルーカップに行き、同じ大会に今年も
出かけて、元世界4位の選手の観客動員力をまともに感じました。
残念ながら中村藍子にはまだまだ訴求力が足りないのだと思いましたね。

クルム伊達公子はロシアのクゼニーナ・リキーナという決して侮れない相手を
割に簡単に下しました。

その次の相手はザリーナ・ディヤスという非常に面白いカードになりました。

昨年の大阪のスーパージュニアで私に鮮烈なプレイを見せて、ムラデノビッチ
というフランス国籍を持つセルビア人と激しい叩きあいの末に破り、可能性を
感じさせました。

今年の岐阜のカンガルーカップでは予選を勝ち上がり、強いプレイヤー、
あるいは強くなるプレイヤーはどんなサーフェースでもアジャストしていくもの
だと教えてくれました。

そして、カザフスタン人の彼女が現在家族とともに住んでいるプラハでの
WTAのプラハオープンではQFまで進み、更なる進化を見せました。

ある意味、この東京の女子の十万ドル大会の中で一番面白い試合になる
可能性が高いカードです。

帰り新参にして、ツアーでも勝ってしまう39歳とジュニアはもういいやと
思い、チャレンジャークラスを戦いはじめて、上位ランカー相手でも
どこまでやれるのだろうかとか胸を借りるなんてことは微塵も考えずに
勝ちに日本までやってきた15歳のバトルは全ての美しいファンタジィと
多くの醜いリアリティがぶつかり、混ざり、溶け合い流麗さと醜悪さが
両立したものになるでしょう。

さぁ、お楽しみはこれからだ。

コメント