レジス!早く戻ってきてくれ
南アフリカのスーパーバイクでのセッション中の事故でレジス・ラコニが
重大な危機に陥っています。

レーシングスピードのアクシデントには、大変な危険が伴います。
そして、生命を脅かすようなことが時には起こります。

ただ、今はレジスが早く目覚め、回復し、良くなってほしいと思っています。

私とレジスの思い出は数多くあります。

最初に会ったのは、彼がフランス選手権とヨーロッパ選手権を好成績を
あげて、世界グランプリに250のホンダのマシンで乗り込んできた時の鈴鹿
でした。

共通の友人がいて、紹介され、フランス語しか話せなかったレジスと今より
フランス語が下手だった私が鈴鹿のパドックで話し合いました。

その後、お互いの立ち位置はずいぶん変わり、我々の言語能力も相当
変化しました。
しかし、変わらないのはお互いがシンパシーを感じているところです。

時に倒すべきライバルチームの一員であったこと、ある時はインタビューの
相手だったこと、いろいろな立場で関わりましたが、私が彼に世界チャンピオン
になってほしいとずっと思い続けていました。

彼は素晴らしい闘争心と生命力があるライダーだと信じています。
あの97年のオーストリアのツェルトベグ(A1リンク)の一コーナーで
温まっていないタイヤで滑り、後続のマシンに轢かれてしまった時には
命が大丈夫かと直後には言われていました。

しかし、八週間で戻ってきて、ブラジルで快走し、ドニントンパークでは
いつものようにうだうだ話していました。

彼の強さや素晴らしさは粘り強さやあきらめの悪さ、闘争心の高さに
現われています。

あのアプリリアのSBKのマシンでヴァレンシアでウォームアップで転んで
しまいながらも、午後からのレースで走った時に私は涙が止まりませんでした。

だめだめのアプリリアのMotoGPマシンでミラクルを起こした時に
彼には勝てるマシンで能力を発揮できるパッケージが必要だと思いました。

今年の彼はライダーとしての再評価の機運が高まっています。
そんな彼がサーキットにいないのはつらいです。
そして、五体満足に戻れるか、予断を許さない状況は胸が張り裂けそうです。

レジス。君はライダーに必要な闘争心も、あきらめの悪さも持っている。
早く良くなってくれ。
世界中のレジスファンがそれを待ち望んでいるよ。
君はミラクルを起こせる男だ。
一日も早く回復して、一緒にビールを飲もう。



写真はレジスとシャークヘルメットのジャンマルク。


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