昨年の大阪スーパージュニアで極めて印象的なプレイをしていた
カザフスタン人のザリーナ・ディヤスが岐阜から始まる日本の
五万ドルチャレンジャーシリーズを戦っています。

岐阜のカンガルーカップでは、本戦にダイレクトインできずに
予選からの戦いになりましたが、500位のランカーの日本人は
戦う相手が100以上もランクが上の選手を相手にするときには
『どれぐらいできるのだろうか』とか『胸を借りよう』という
思いを抱くと思います。

しかしながら、このザリーナははっきりと岐阜の大会に勝ちに
来ていました。

そして、あくまでも予選は通過点であり、自分の能力を信じて、
トーナメントの最終日に笑うことを考えていました。

このメンタリティというのは、とても重要だと思います。

カザフスタン出身で、現在はチェコのプラハでテニスに集中した
日々を送っている彼女は高い可能性を感じさせてくれます。

私が初めて会ったのは、昨年の大阪スーパージュニアの時でしたが、
私の片言のチェコ語にも丁寧に応対してくれていました。

そして、様々な質問にも言葉を選びながら、応じてくれました。

テニスプレイヤーとは越境する人たちの総称であり、大会のあるところに
出かけて、世界の頂上を目指すのですが、日本でいう中学生の年齢で
テニスのためにプラハという場所を選び、ロシア語とチェコ語と英語を
話し、ジュニアのトーナメントよりもプロの小さい大会の方を選んで
少しでもツアーのポイントを獲得しようとする姿は世界基準をリアルに
感じさせてくれます。

彼女のプレイと考え方に触れて、彼女の二年先が気になっています。

ザリーナ・ディアスの名前を覚えておいて損はないと思います。

岐阜ではQFで不田涼子に敗れましたが、彼女のポテンシャルの一端を
見ることができました。
福岡に飛んでいき、予選から戦う彼女がどんな試合と成績を上げるのか
日本のテニスファンは注目した方がいいと思います。
ひょっとしたら、ペンネッタやイバノビッチが岐阜と福岡で戦ってから
トップ100の壁をぶち破ったように、ディヤスが一気に世界の列強の
中に入っていく姿を見る可能性を感じています。



コメント