日テレがプロレスリングノアの中継から撤退することをオフィシャリーに
発表しました。

各メディアがすでに報じているように視聴率の低迷と業界的な環境の変化に
伴う決断であることを局側は認めています。

そして、広く大衆が見る番組ではなく、お金を払ってでも見たいという顧客層に
向けてCS放送でのG+での放送の継続を明言しました。

まぁ、これは私はテニスファンですし、レースファンなのですが、テニスや
レースがたどってきた道をプロレスの世界でも見ることになるなと思いますね。

よそがやらないことをやることが好きなテレビ東京のワールドビッグテニス
が私の人生を変えました。

テレビ東京系列のテレビ大阪が放映権を獲得して、日曜の深夜に当時の
世界グランプリロードレースを見ることができて、私の中で大きな地殻変動が
起こりました。

そういったことは、アクセスが簡単である地上波放送で無料でたまたま
見ていて、テニスやレースに魅せられることによって起きたことでした。

しかしながら、放送権料の高騰と局側の動き、業界内の様々な動きによって
地上波放送は極めて限定されたものになっていきました。

そうなるとどういったことが起きるのでしょうか。

やはり、払ってでも見たいという人というのは素晴らしい考えの持ち主だと
思いますが、普及という部分では難しくなっていくと思います。

地上波で無料で見られるメリットがあって、そこで私がかつてテニスやレースに
興味を持って見始めるということは参加者、主催者、スポンサー、運営組織に
とっては露出に関して年齢や性別に広がりを持つことができますが、有料の
衛星放送となると、固定化された層に限られてしまうことでしょう。

プロレスリングノアの放送は今後日テレとしては、G+での中継を柱にしていく
ことになりました。

そこで果たしてノアの首脳陣はどう考えているのか気になりますね。

あの団体の旗揚げの時には放送はCSの放送のみでした。そして、日テレは
旗揚げしてからしばらくたってから放送権獲得に動きました。

日テレに決まってからのインタビューで日テレとプロレスの歴史や
ノアの所属レスラーがかつて全日本プロレスで日テレの電波に乗っていたこと
から、自然とノアと日テレの結びつきを考えたのですが、ノアの三澤社長に
よると、三局から話が来ていたということでした。

その時のテレビ局の状況と今とは地上波デジタルに伴う出費という名の出血
があって、比較になる部分とならない部分が存在するのでしょうが、
日テレ以外にもノアの放映権を取ろうとしていたということは事実でしょう。

地上波での放送の有益さというものを知っているプロレス団体の首脳陣。
かつて、強い興味を示した日テレ以外の放送局の編成担当。
衛星放送での番組もいいが、地上波での放送も求めるプロレスファン。
全く関係をなしにしてしまうにはマイナス面を感じて、グループの枠内で
CSでの放送枠は抑えようとして、ノアとの関係を保っている日テレ。

様々な思惑、希望、失望、野望が重なり、混ざり溶け合うなか四月の改編期を
迎えます。
果たして、プロレス団体とコンテンツを求める放送局の明日はどっちなのか。

気になる私です。

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