現在共に戦っているチームとの関係は解消され、チームとメーカーは二つの
別々の道を歩むことになりました。

成績が残っていれば、何年も関係は続きますが、不振を極めれば何か変化を
求めるものです。

そんな当然のセオリーによってGILAUTOとカワサキは違うことをやろうと
決断しました。

チームはメーカーとの濃密な関係を求め、メーカーはいいライダーやチームを
欲しがる。

カワサキが求めたのは若くて元気のあるライダーとチームでした。

ホアン・ラスコルツが前半戦元気な走りを見せて主役の一人でありました。

しかしながら、中盤戦から勢いを失い、ホンディスタで高い競争力を
見せていたのはテンカーテホンダやスティギーホンダでした。

スペインのチームとホンダヨーロッパの関係が悪化したのか、あるいは
他のチームが力をつけたのか、マークが厳しくなったのか。考えられる
ことは多くありますが、複合的な理由でラスコルツの順位は前半戦のように
はいかずに停滞を迎えました。

そんな中、カワサキが近い将来に向けて若くて元気のいいスペイン人ライダーを
求め、交渉に入りました。

カワサキ陣営には長い間テストライダーとしてペーレ・リバがいて、スペイン人との
付き合いがわかっている人が存在しました。

そんな色々な必然と偶然が溶け合って、カワサキは新しい冒険を始めることと
なりました。

カワサキのライダーである藤原がスペインのチームに所属する。
そして、スペインのチームのライダーがカワサキのマシンを走らせる。
そこに長い間カワサキと仕事をしているリバが経験や知識を教える。

来年のカワサキは今年の二の舞にならないという強い意志と欲望が感じられる
今回の決定でした。

コメント