この雨によって苦しむ人がいたり、悲しむ人がいる一方で
喜びに感じる人がいました。

雨が苦手な人にとってはいやな天気だった金曜日のもてぎでしたが、
250ccクラスでのアレックス・デボンにとっては恵みの雨とも言える
ものでした。

能力はあるが、かつて所属していたチームで折り合いが悪くなって
チームを離れたり、実戦で走れずにテストライダーとしてキャリアを
重ねていた彼のことをそれほど評価していない人も多いと思います。

しかしながら、彼はいいライダーであると今日多くの日本のファンは
理解できたのではないでしょうか。

低年齢化が進む現今のレース界の中で、苦しみながら粘り強くシート
を獲得したり、テスターのときにはいかにマシンを開発するのか、
いいバイクを作るのかということに力を要らざるをなかった彼は
本当にレースで走りたかった時期が多くありました。

その彼が念願かなって走れることになった時に一気に爆発した
気がします。

デボンには苦労を重ねてきた男だけが持ちうるしぶとさやあきらめの
悪さが走りに現れていると思います。

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