一時期のグランプリというのは、事実上ミシュランの
ワンメイクになった時期がありました。阪神淡路大震災の
影響でダンロップのタイヤ開発や供給が窮地に陥り、
ルーカ・カダローラがヤマハの500を走らせていたときに
二つのホイールに別々のタイヤを装着し、走らせて優勝
セレモニーの時にタイヤメーカーのキャップではなく、
yamahaと書かれたモノを被って出てきたことがありました。

ブリヂストンの影も形もなく、ダンロップは前述の理由で
500ccクラスの開発ができない状態で(しかしながら他の
クラスでは優勢であった)ミシュランが制覇していたのですが
ここに来て、フランスのタイヤメーカーと世界一のバイクメーカー
のワークスチームの間にすきま風が激しく吹いています。

でもって、ミザノアドレアティコのレースの翌日にダニ・
ペドロサがテスト走行していたのですが、彼のマシンには
ブリヂストンのタイヤが装着されていました。

シーズン途中でのスイッチというのはかなり深い問題が
あるのでしょう。

我も我もとブリヂストンへの変更を求めていたらワンメイクに
なるような気がします。F1でピレリの劣勢とデメリットの
顕在化で全てのチームがイタリアのタイヤを求めなくなり
グッドイヤーのワンメイクになったことがありましたが、
月曜のペドロサのタイヤのスイッチは大きな流れの一歩のように
思えます。

エスペラータ氏やブリヂストンの山田氏は果たしてワンメイク
がいいと思っているのでしょうか。技術的、政治的なミシュラン
の逆襲とタイヤ戦争が激化するのでしょうか。
レプソルホンダの中で一人だけブリヂストンでもう一人は
ミシュランになる状況とともに気になるところです。

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