歴史に名前を刻むというのは実力も必要だが、運も重要。
そして、めぐってきたチャンスを必ずモノにする気持ちの
強さも大きい。歴史的なBMWチームの勝利にはそれらのすべて
がありました。

カナダの週末。予選を素晴らしいパフォーマンスで可能性を
感じさせたBMWチーム。その彼らがフェッラーリスタと
マックメルセデスの二チーム四台のマシンがリタイヤしたり
後続に沈んだときにめぐってきたチャンスをしっかりモノに
したレースでした。

ポーランド人というF1に行くには結構なハンディキャップを
持っていたロベルト・クビツァが頭は冷静に、ハートは熱く
勝てるチャンスを得たときにしっかりとそれをモノにした
というのは勝てるドライバーの要素を運転技術以外の部分で
有していたことを証明していました。

それにしても、この勝利の大きさは本当に大きいですね。
ドイツという国においてシューマッハーの登場がドイツという
国のモータースポーツを変えてしまったように、ポーランド
という国のレースシーンを劇的に変えてしまう勝利のような
気がします。

また、BMWにとっても大変意味のある優勝ですね。
今のF1においてメーカー直系ワークスチームがひしめく中で
成績を挙げられないといろいろな意見や考えが取締役や
株主から出てくるわけで、そんな厳しい今のレースの世界で
こうやって勝てたのは大きいと思います。

また、ウィナーの陰になってしまいましたが、クイックニックの
二位という成績もベストを狙えないときはベターを奪い取る
ストラテジーとメンタリティを感じさせました。

ポーランドは今、どんな騒ぎになっているのでしょうか。
ヒーローがウィナーになったのは、一年前とんでもないクラッシュ
をしてしまったカナダでした。時差を考えるとポーランド人が
日曜の夜というテレビを見やすい時間に彼の走りを見ていて
祝杯を挙げていたことでしょう。

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