スーパーアグリのF1チャレンジは終わってしまいました。
F1で勝ったことがあるチームもお金がなければ撤退してしまう
とんでもなくハードな世界において、このチームはそのハードさを
承知で参入してきました。

そして、バルセロナでモントリオールで美しい奇跡を見せてくれました。

シムテックやパシフィックのレース活動や戦績を考えると
実に素晴らしい記録を残してきたと思います。

しかし、昨年のメインスポンサーの問題や今年のマグマグループ
との交渉など大きな金額に関する話が機能しなかったり、
まとまらなかった時に前提条件が崩れ去った中でプロジェクトを
進めるにはできてしまった穴が大きすぎたのでしょう。

お金の話ではなくてレースの話がしたいと話していたチームマネージャー
はF1におけるレースキャリアをお金の話で終えることとなって
しまいました。

全てが終わってしまいました。しかし、日本人と日本のレースファンに
何かを残したのは間違いないでしょう。
ゴールデンウィークだからということもあったのでしょうが、
スーパーアグリの存続を望む人たちがホンダの本社に出向いて
支援とチームの存続を訴えた人がいて、思っていることを
叫び続けたというのは何かを彼らの中に残したと思います。

少なくともレイトンハウスやブラバムの後期において彼らは
日本チームだったのでしょうが、チームが沈没していく時に
これらのチームに対して日本人が何をしていたのかというと
何もなかった。人を動かしたり、叫ばせるだけの活動や戦績
を残していたから日本人と英国人ドライバーのファンだけでなく
あのチームのファンが存在して、彼らを南青山には知らせたのだと
思います。

やめることは簡単で、続けるのは難しい。しかし、やりたいけれど
やれないときに決断するのはさらに難しい。このF1チームに
関わった方々の無念さは言葉にできないものでしょう。

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