ドルナはアメリカの市場を欲しがっているのは確か。
まぁ、サッカーにしてもそうでしょうし、アメリカで
一部の人だけが盛り上がっているスポーツを何とか広めて
経済的な権益を求めるのは当然でしょう。

スーパーバイクにはボストロムがやって来て走った時期が
ありました。そして、MotoGPには現在、へイデンがホンダ
ワークスで走っています。しかしながら、ではその後に
続くライダーは出てくるのでしょうか。

どうも、アメリカという国では、ポピュラーなスポーツ
というのはアメリカだけで完結している気がします。
アメフトはヨーロッパではマイナーで、やっている人も
見る人もごく僅かです。

野球も北米大陸とキューバではポピュラーですが、
アジア、オセアニアエリアの日本、韓国、台湾、中国プラス
オーストラリアでプレイヤー人口とリーグ戦があるぐらい
でアジアの多くの国々ではやっていないと思いますし、
ヨーロッパでは限られた人しかプレイもしないし、見ることも
ない。

バスケットもアメリカが一番盛り上がっていて、
オリンピックの時だけ自国のパフォーマンスを気にしている
人がヨーロッパ、アジアで多いと思います。

アイスホッケーが世界的な広がりがあるかに思えますが、
ヨーロッパのアルプスから北と東に限られていて、
アジアではクラブも少なく、レベルも低い。

まぁ、アメリカ人がやるスポーツで世界的なポピュラリティを
得ているのはテニスくらいという気がします。

レースの世界ではアメリカでの選手権でアメリカ人はどうも
満足している気がしますね。わざわざ世界に出て行こうと
しないように思えます。同じ英語圏でもオージーライダー
とは大きな違いをそこに感じます。

そんなことを思っていたら、ケーシー・ストーナーは
420万ドル稼いでいるという話があったのですが、
AMAで走っているマット・ムラディンは660万ドルとのこと。

世界王者になって420万ドルなのに、アメリカで走っている
全盛期を過ぎたムラディンはニューワールドチャンピオンの
1.5倍稼ぐことができている。

アメリカ人が旧大陸に行こうとしない理由はここに尽きる
気がします。ある意味、松岡修造以前の日本人テニスプレイヤー
が世界に挑戦することなく、日本の大会だけで結構稼ぐことが
できたのと同じ空気感が存在するように思えます。
あと、国が大きすぎて、アメリカで頂点に着くことで満足
している人が多すぎて外に目が行かないのでしょうか。

自国のライダーが活躍しないとレースがあっても、
一部のマニアのみの話題になるだけで、アメリカでの
広い範囲でのポピュラリティは獲得できないと思います。
ドルナの思いと現実の動きには大きな温度差が存在すると
思います。

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