てっきり、BMWのテスターをやるものだと思われていた
アレックス・ホフマンがSBKバージョンのアプリリアの
リッターバイク(ただし、伝統の二気筒ではなく、V型
四気筒)のテストのためにスペインにやってきました。

私と顔を見ると、『ciao! italiano!』と呼びとめ、イタリア語で
うだうだ話す好漢アレックスですが、一部の例外を除いて、
ここのところいいシーズンを送れずにいました。

そんなアレックスですが、一部に彼が成績が芳しくないのは
何かが機能せず、何かが満たされていなかっただけで、
いいバイクと環境があれば勝てるライダーだと考えている
業界人もいます。

MotoGPのダンティンドゥカティからの転向や転籍というものが
何を生み出すのか。再び、彼が輝きを取り戻すことができるのか。
初めて会った、99年のマレーシア。そして、お互いがイタリア語
が話せることがわかり、我々の共通語がイタリア語になった
あの年のオランダ。

浪人中にSBKで走れることになり、喜びながら楽しい時を
過ごした時期やカワサキのテスターをやりながらチャンスを
つかんだあの頃のアレックスには目指すものがあり、それを
つかむための野望や欲望があり、それを得るために試行錯誤
しながら動き回りながら成長する姿がありました。

失意に終わってしまった今年はお互い顔を合わせることが
なかったのですが、再びサーキットというアレックスが
一番輝きを見せる場所に遠くない昔のような気持ちを持って
現れて再会したいものだと思っています。

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