アジアシリーズのドラゴンズ戦を見ていたら、ジャイアンツの
上原浩治が解説していて、この大会の使用球野球のことについて
話していました。

ドラゴンズの投手が指に対するひっかかりの悪さや投球時の
抜ける感覚の違いが日本の野球のシーズン中のボールと
違いがあり、とんでもないコースに投げてしまってカウントを
悪くしていて、国際大会の経験もある上原自身が実感を持って
話していたのが『他のスポーツなんかは統一したものが
ボールに制定されているのに、野球は違うので、ひとつに
統一した方がいいのではないか』というのが彼の意見でした。

私はこれには、ちょっと違和感を感じましたね。

私の好きなスポーツにテニスがあるのですが、大会側が用意する
のはウィルソンであったり、ダンロップだったり、あるいは
ブリヂストンやスラセンジャーのケースもある。

メーカーが異なれば、球の重みも違うし、ヒットしたときの
打球感も違ってくる。そんな中で、世界各地を飛び回り、
そのコートサーフェースにすぐにフィットさせる才能、
持っている実力を発揮する能力と同時に、大会運営側が
用意したボールの感触になれ、その特性を理解して、プレイ
するのがテニスの世界の現実のひとつです。

そういった現況から考えると、テニスボールを作って
販売しているメーカーの数の多さから言って、世界中の
大会をひとつの銘柄にしていくのは、独禁法の関係もあって
ほぼ不可能に近い。自分のスタイルに合わないボールで
ミスショットすることに対してボールに不満をぶつけるのでは
なく、自らの対応能力の高さをより高めて、ボールと仲良く
なることが必要だと思いますね。

そういった視点から思うのは、野球というスポーツが
かなりやっている場所が限られていて、割りに野球のボールの
製造メーカーが限られていて上原が話すことが説得力を
持ちやすいかなというものです。

ただ、全世界で野球というスポーツを広めて、そのやっている
場所の近くから製造メーカーがボールを作って、より普及させて
いくとなると、上原発言というのは説得力を失うと思いますし
現実的ではないことだと思います。全世界でプレイされて
ロンドンでもオリンピック競技であるテニスには上原発言とは
正反対の事実が存在します。野球というスポーツをイギリス人
やヨーロッパの多くの国ではやっていない真実が存在します。

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