経験は苦い薬であり、現状で満足できないライダーやエンジニア
はその味をかみ締めて、甘いものを口にするもの。
レース1での肌身に感じた体験をどう活かすのか、秋の始まり
を感じさせる旧東ドイツエリアのサーキットで開催されている
SBKドイツラウンドのレース2。

リピートを狙う芳賀はこのレースも好調に飛ばす。
リベンジを考えるベイリスはその芳賀に遅れまいと同じような
ペースで走る。

その後ろにはビアッジ、チャウス、コーサー、そしてレース1
では九位に入るのがやっとだったトーズランドが後続集団を
形成。

単独走行になれば速く走れるであろうベイリスを芳賀は
巧みに抑えながら先行を許さない。今まで無冠でトーズランドの
不調を知っている名古屋人ライダーは勝利に向かって走るが、
ついにベイリスは芳賀を攻略し、トップに立ち、終盤に入る。

トップ二人が飛ばしているうちにトップ2と三位集団が離れ、
表彰台の最後の座をビアッジ、トーズランド、コーサーが
争う。

一コーナーでのミスがラップタイムに影響するサーキットで
その当該の一コーナーがそれほどリスクなくオーバーテイク
できるポイントという特色を持ったサーキットでどこを
抜くのか、前車のミスを待つのか神経戦が続くなか、
ベイリスが前だけ見て出来うる限りの最高のペースで走りきり
優勝。二位には終盤苦しくなった芳賀、三位にはビアッジの
スズキのマシン。レース2も表彰台に一台もホンダのマシンが
ない結果となった。

四位にトーズランド、五位にコーサー、以下チャウス、ロルフォ、
ニエト、ノイキルフナー、ムジェリッジというトップテンであった。

さぁ、残り二大会四レース。トーズランドがドイツでタイトルを
決めることができずにヴァッレルンガとマニクールの二週
連続レースに入ることになった。

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