シューマッハーのいなくなったF1はどうなるのかと
思う人が多かったと思いますが、いなくても勝者は必ず
現れスターは生まれるもの。

実際にマクラーレンの新人もいいレースをしたし、結果も
残した。そして、GP2シリーズにも活きのいい、将来性のある
ドライバーがチャンスを狙っている。

同様にロッシがいなくなってからのMotoGPのことを考えて
危惧している人がいると思いますが、私は次のスターが
出てくると考えています。

MotoGPの開幕戦で鮮烈な勝利を奪ったローリングストーナー
ことケーシー・ストーナーもその一人でしょう。
マシン的にアドバンテージを有していたとは言え、その
マシンとタイヤの有利さを使ってしっかり勝利すべき時に
レースを制したのは勝負師の必要な要件を満たしていると
思います。

さらにスペイン人ですでに125と250のタイトルを獲って
いるダニエル・ペドロサも将来のチャンピオン候補でしょう。

初めての4ストマシンとなった昨年、勉強の年でありながら
しっかり結果を出し、タイトル争いに加わったこの小さな
スペイン人ライダー。その彼が彼の体形にあったマシンを
手にしたらどうなるのか。

800ccとなり、そのエンジンに合わせた車体というのは
全体的にコンパクトにまとまり、ペドロサにジャストフィット
したマシンではないかと言われています。

その彼にあったマシンで一年の最高峰クラスでの経験を積んだ
彼がどんな走りを見せるのか。楽しみですね。

さらに他のカテゴリーに目を移すと、FIMカップSTK1000
選手権に参戦しているクラウディオ・コルティというライダー
は能力の高さを評価されています。

日本のレース関係のマスメディア、ナローメディアにそれほど
取り上げられていませんが、私のブログの昨年、一昨年の
レポートをお読みの方はすでに彼の走りを認識している
ことでしょう。

彼は速い。そして、強い。

昨年のドイツの時に長く話す機会があったのですが、
彼は2007年シーズンはR6でスーパースポート世界選手権を
走る話がほぼ確定していました。これは本人から聞いた話
で、私もそうなるだろうなと思っていましたが、シーズン後
方針が変更になり、R1を駆ってもう一年、FIMカップSTK1000
選手権をやることになりました。

このねらいは何だろうか。

恐らく、乗りなれたR1というリッターバイクで今季STK1000
のタイトルを獲る。

そして、その先にはSBK世界選手権あるいはMotoGPがあるのでは
ないかと思います。

まぁ、STK1000をやってからSS世界選手権に行って、さらに
SBK世界選手権をやるより、ずっとR1の最新モデルを走らせて
いた方がライダーとしてもやりやすいと思います。

また、リッターバイクをやり続けることでMotoGPという話が
出てきたときにも600からMotoGPよりかはリッターバイク
からMotoGPの方がパワーのあるマシンの扱いは慣れがあると
想像できます。

クラウディオのシーズンはまだ始まっていませんが、
ヴァレンシアテストでレコードタイムを叩き出してトップで
ヴァレンシアを後にしました。

彼の今季と近い将来が楽しみです。

ロッシがいなくなっても豊かな才能はサーキットという磁場に
引き付けられ、その場で咆哮します。

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