カタールの結果というのは、能力があっても、その能力を
発揮できない道具やシステムが存在しないと世界チャンピオン
であっても凡庸な成績しか残せないモータースポーツの宿命と
ある部分での面白さと難しさを示したレースでした。

フィリップアイランドという勝手知ったるサーキットに
やって来て、地元のファンにワールドチャンピオンという
肩書きを引っさげて戻ってきたベイリス。そこでマシンが
サーキットにフィットしてたたき出したタイムは予選トップと
いうものでした。

そして、迎えた日曜日のレース。序盤をもう一人のトロイ。
トロイ・コーサーとホンダのマシンを駆るジェームズ・
トーズランド、そしてスズキのマックス・ビアッジと
競り合いながらの優勝争いとなり、そこから抜け出したベイリス
とトーズランドとのバトルになりましたが、元世界王者の
最終コーナーからの走りを冷静に分析し、自分の能力を引き出
せるバイクとセットアップを有した彼は厳しい戦いを制し、
オーストラリアラウンドという彼にとって大事な舞台で
レース1を制しました。

いよいよ反撃開始。ナンバー21を付けたドゥカティの
野太いエンジンサウンドを中団グループで聞くことはなさそうです。

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