今週末のイモラでのスーパーバイク世界選手権を前に
イタリア選手権の最終戦が同じサーキットで行われました。
まぁ、世界選手権を前に同じ場所を走るというのはいい稽古
になるし、色々なデータも入る。イタリア人のいい意味での
政治力の利用であり、同時にチームやメーカーの移動や準備
も二週連続同会場開催であれば楽というか、安いと言える
わけで、今年はモンツァのイタリア選手権の後に世界選手権
の開催があり、イモラでのイタリア選手権の翌週に世界選手権
となりました。

125は前回のミザノアドレアティコにてタイトル決定。残り
SS,STK1000,SBKが最終戦にタイトル持ち越しとなっていました。

SSというクラスにはディフェンディングチャンピオンのサンナ、
世界選手権でも活躍しているロッコリ、ヴィッツィエッロ、
ベリーニ、かつて世界でも走っていたクルチャーニ、ジュウゴ
バス、ミッリョラーティ、アントネッロといった面子に加えて
さらにドゥカティの秘蔵っ子のカネパもいるという国内選手権に
しては豪華なクラス。そんなクラスのタイトル争いは
ロッコリとヴィッツィエッロでの戦いとなりました。

ここでPPをゲットしたのはロッコリ、ヴィッツィエッロは
追いかける展開。ポイント的にはロッコリが十分リードしていた
が、レースというのは何が起こるのかわからないもの。

優勝争いをロッコリとアントネッロでしていたときのリバッツァ
で競り合いの中でまっすぐ行ってしまい、再びコースに戻った
時にはタイトルの可能性のあるヴィッツィエッロはトップ。
ロッコリは順位は十三番手で十位までは十秒差。
ラップ数の少ないイタリア選手権では致命傷かに思えたが、
そこから火の出る走りで挽回。レコードタイムをマークして
何とか十位に滑り込み総合ポイント一点差で初めてのイタリア
選手権王者となった。

STK1000

 ルーカ・スカッサがアゴスティーニ以来のイタリア選手権の
タイトルをMVアグスタにもたらした。

 FIMカップSTK1000も戦うこの男はポイント的に余裕を
持ってイモラに乗り込んだ。追う立場のコルティは勝つしか
なく、そのミッションをまっとうする。スカッサは勝ちたいが
リスクを犯すことはタイトルを逃がすことに直結することを
理解して納得の二位。これで70年代以来のイタリア選手権の
タイトルをMVアグスタにもたらすことになった。

 SBK

ポリータの手首が良くなく、翌週とさらに次の週にレースを
控えている彼は戦うことより療養することを選んだ。
ライバルのボルチャーニはここでタイトルを取って、
最後の花道を飾りたいところ(彼には来季以降自らの
チームをライダーマネージャーでなくマネージャー一本で
活動し、チャウスともう一人の有力ライダーを率いて
スーパーバイク世界選手権を戦うことが噂されている。
ホッジソンなのかはまだ不明。)

PPは今回スポットで走ることになったボルチャーニのチーム
メイトのチャウス。ボルチャーニは二番手からトップに浮上
するチャンスもあったものの、引いてみせて、チャウスを
先に行かせる。終始、チームメイト同士のランデブー走行に
終始して、チャウスが優勝、二位にボルチャーニでタイトル
決定となった。

さて、今週末は世界選手権のイモラである。

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