タイトル争いもここを含めて残り三戦。アプリリアのロレンツォがリードをさらに広げるのか、あるいはホンダの地元でドヴィ
ツィオーゾが差を縮めてイベリア半島決戦に逆転タイトルに
望みをつなげるのか。

見事なスタートダッシュを決めたのはアレックス・デアンジェリス。
しかしながら、序盤からの逃げを許さずにドヴィツィオーゾ、
高橋のヒューマンゲストホンダの二台とKTMの高橋が四台での
トップグループを形成。ポイントリーダーのロレンツォは
ここから離れてのリカバーを強いられるレース序盤となった。

なかなか勝てないというか勝ち味を味わっていないアンジェリス
は勝ちたいという気持ちが硬さや焦りに出てしまうのか、少々
乱暴なライディング。僅差で続く後続はひやひやしながら
の走行となった。

レース中盤、膠着状態のトップ集団となり、お互いが様子を
探っている時に優勝もあり得た高橋が転倒。直後を走っていた
ドヴィツィオーゾはもらい事故と転倒は避けることができた
ものの、この日本人ライダーとホンダを避けるためにコースオフ。
タイムを落として、優勝争いから脱落。

日本のファンとKTMのフラッグを降りまくるフリークのためにも
何としてでも勝ちたい青山博は残り二周でスパート。
これにデアンジェリスも食らいつくが、勝利に対する執念
がマシンに乗り移り、KTMというマシンの250に乗って
もてぎを初めて走る青山が最後はリードを奪って優勝となった。

二位にはデアンジェリス。アプリリアライダーの彼はこの
二位でノアーレのメーカーに250の六回目の製造者選手権の
タイトルをプレゼントした。

三位は後半から急激な追撃で目前のライバルを抜き去った
ロレンツォ。四位にはライバルに抜かれてしまったドヴィツィ
オーゾ、五位に旧型アプリリアを駆るロカテッリ、以下、
ホンダの青山周平、アプリリアのバルベラ、そしてヤマハ
のキットマシンでワイルドカード参戦の横江が大健闘の
八位、デルビのシモンチェッリがブラッツィのいない
(まぁ、指揮者のいないオーケストラのようなもので)
九位。トップテン最後はワイルドカードでRSを駆る
ウィライローであった。

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