ブランズハッチでのスーパーバイク世界選手権。
予選の状況から見てベイリスの一勝はかなりの確度
で成立するのではないかと考えていました。
レース1を本来の(つまりチェコの時ではない)姿で
制して、ダブルウィンを第二の母国で奪おうとしたオージーに
立ちはだかったのが名古屋弁を話さない名古屋人ライダー
の芳賀でした。(かと言ってドラマ『純情きらり』のように
三河弁も話さない)

歴史的な傑作マシンと評されるヤマハのR1が、ライバル達に
差をつけられていたのは、何かが足りなかったり欠けていたり
したのでしょうが、ライダーという人種が持っている能力を
素直に発揮できる環境や土壌が出来れば、すぐにでもタイムを
簡単にアップさせることができる。中団グループでの戦い
から優勝争いになっても、大胆さと緻密さをきちんとブレンド
し、消化してつばぜり合いをすることができる。

シーズン前半の芳賀とここのところの彼の姿、
そしてブルノでのベイリスとブランズハッチでの元
世界王者の様子はそのことを真実として私たちに見せてくれま
した。

才能あるライダーがその才能を発揮できる時に美しく激しく
素晴らしいファイティングオペラがドゥカティサウンドという
テノールとヤマハミュージックというソプラノでつむがれ
序曲からフィナーレまでサーキットという舞台でクリエイト
される。足りないものや道具を埋め合わせたり、用意できた
彼らは選ばれた人であり、アーティストであることを
証明したバトルをしたと思います。

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