二月というヴァレンタイン商戦の最中に出色にして傑作の
ロストラブソングを世に出し、各FM局のパワープレイに
採用され、多くの人の支持を集めた竹仲絵里。その彼女が
今までのシングル作品に、CD化していなかった過去の作品や
新作をプラスして十二曲入りのフルアルバムを発売しました。

過去の竹仲と現在の絵里。そして現在進行形の彼女の表現者
としての土壌に熱や空気が混ざり、美しい化学反応を起こした
作品がまさにこの作品群となっています。

彼女のペルソナはどんなものだろうか。プライベートの彼女は
知りませんが、様々なことを経験したり、感じたりしたことが
全て作品に昇華されています。

もちろん、『サヨナラ サヨナラ』もは入っていますし、
『alice』も聴くことができます。

島谷ひとみが『亜麻色の髪の乙女』を歌うために生命を
与えられた存在であるように、竹仲絵里はこのアルバムを
出すために生まれてきたのでしょう。この作品は彼女で
なければ作ることができなかったはずですし、彼女だからこそ
作ることができた美しいアルバムです。

このアルバムの価格は何と二千円。この値段が安いと思える
曲の数々であり、彼女の美しいハイトーンボイスが縦糸に、
彼女らしい曲が横糸になって、美しい自己表現という名前の
衣装を作り上げています。

生の竹仲絵里に会いたくなる。そんなアルバムです。

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