先週発表のATPのランキングのトップテンに二人のクロアチア人
が名前を連ねました。四位のリュビチッチに九位のアンチッチ。
人口450万の国から世界のトップテンに二人が入るというのは
いろいろなことを感じさせますね。

体ひとつで世界の舞台に入っていけるテニスという競技の
素晴らしさ、ヨーロッパでの移動の容易さと冷戦構造の
崩壊(まぁ、これがクロアチアという国が成立した理由の
ひとつですが)そして、プレイヤーの活躍をサポートする
土壌ですね。

日本のプレイヤーはマテリアルの部分で恵まれている反面、
男子の小規模大会が少なかったという過去があったり、
アジアの国々を回るにしても、近隣の国で小さな規模の
大会がなくて、アジア人プレイヤーが世界に戦う上で
の取っ掛かりがなかったという状況は確かにありました。

経済的には日本より後ろに位置するクロアチアという国から
世界のトップテンプレイヤーが二人も生まれ、さらに
国別対抗戦であるデビスカップを制することができた。
彼らの何としてでも出世したいとか、儲けたい、上に行きたい
という気持ちの強さは活動規模を自国内だけでなく、
地理的条件を活かし、ラケットひとつでヨーロッパを飛び回り、
色々な種類のサーフェイスで様々な相手と稽古を重ね、
世界の列強をなぎ倒すことができた。

気持ちの強さや欲望の大きさが経済的には高いレベルにあるとは
思えない国から優れたプレイヤーを育てる結果になっている
そんな気がします。

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