2人のトロイによるバトルが予想されるが、彼ら二人の先を
行ったり、間に割ってはいることができるライダーはいるのだろうか。
空模様が怪しい中始まった予選初日。

先週のイタリア選手権のモンツァでも、曇りから雨になり、
さらに晴れたりということがあったが、この世界選手権の
レースウィークも空を眺めながらセンシティブになりながら
の予選開始となった。

まず、目を引いたのが、前回のヴァレンシアでだめだめだった
ホンダ勢である。マシン的に色々手を加えてきたこともある
だろうし、ライバルの走りを眺めるためだけにここに乗り込んで
くるような連中が世界選手権を走るわけもない。物心両面の
変化と共に長いストレートにハイスピードコーナーという
スペインのストップアンドゴーとは違ったコースキャラクターが
ホンダを生き返らせることになったのか、再生がなったのか、
テンカーテホンダの二台にバロスのクラッフィホンダがホンダ
サウンドを奏でながらの快走である。

ここにラコニのカワサキも馬力のあるマシンで上位に食い込んで
きて、面白い予選となった。

前回とは違った顔ぶれと順位になりそうだと思っていたところ
で芳賀が好タイムをたたき出し、それに元と元役の世界チャンプ
の二人のトロイが呼応して、タイムを削りだす。

サーキットから五キロほど離れたところで住んでいるモンツァの
名古屋人はレズモや最終のバリアンテを気持ちよくシャープに
走り地元のレースで初日トップを奪った。

二番手にベイリスのドゥカティ、三番手にスズキのコーサーと
タイトル争いの主役二人が並んだ。四番手にトーズランドの
ホンダというフロントロー。

五番手にラコニのカワサキ、バロスのホンダ、ピットのヤマハ、
チャウスのドゥカティと続いた。

ファブリッツィオのホンダに、ロルフォのドゥカティという
トップテン。PPから九番手のファブリッツィオまでが
一秒以内というタイムギャップ。決勝が混戦になれば
誰が勝ってもおかしくないようなレースとなるだろう。

そう考える一方でコーサーのチームメイトの加賀山、
ベイリスの同僚のランツィが芳しくない。この状況が
このまま続くなら、イタリアで沸き起こっているマックス・
ビアッジ待望論などが大きな勢いを増しそうな気がする
私である。

コメント