色々な経緯があって、このチェコという国はベトナム人を
受け入れてきました。異国でなおかつ、文化が違いすぎて、
言葉が難しいチェコという国で暮らすことや生活することの
大変さは当人たちだけが感じ取れるものでしょう。

そんなベトナム人が集まっているマーケットがプラハの郊外に
存在します。(住所はこちらlibusska 319, Praha 4)
そこで、衣料品や雑貨、食料品などを扱っているおおきな
マーケットの中には、現場で働いている人や買いに来るお客さん
相手のレストランや食堂があります。リアルなベトナム料理と
いうか、ベトナム人がベトナム人に対して作る料理を食べて
きました。

仮設の建物の中におとうちゃんが作って、お母ちゃんが
会計するような空気が横溢する食堂に入りました。
私はチェコ語は本当に片言なので、簡単な言葉しか
話せないのですが、そんな私の苦労というのを多分、
肌で実感したことのある彼らは丁寧に応対してくれて、
食事をチョイス。

これがライスが結構多かったのに加えて、青菜の
たくさん入ったスープ。豆類のゆでたもの、揚げだし豆腐に
焼き豚と煮魚を少しづつに、豚の角煮。いづれも少しづつ
大皿に載せてくれてトータルで80チェココルナ。
日本円で約400円ほどでしょうか。

そして食後にはベトナム茶をつけてくれました。

彼らがベトナムからチェコに来る理由の一つというのは
当然ベトナム戦争があり、その後の政治的、経済的な
混乱がありました。

日本国政府というのは、当然、アメリカの行動を承認
していたわけで、当時の左翼政党や宗教人、社会運動家の
やっていることに対して、どれだけ耳を傾けたのか、
どれだけ理解したのかわかりませんが、少なくとも
一国のネーションステートとしては、アメリカべったり
だったわけで、彼らが日本という国に対して、どういう
印象を持つのか、日本人をどういう思いを持って見ているのか
様々な思いや考えがあるはずです。

しかしながら、今日出かけてきた場所でコミュニケートして
いたベトナム人も私がプラハに来たときに顔を合わせる
ベトナム人もみんないい人ですね。日本人には考えられない
ような苦しみや悲しみを味わってきて、母国を離れる
覚悟をしてこの国にやってきて、文化や慣習が違う中で
お客さん相手の商売をするのは決して楽なことではないにも
関わらず、自分のアイデンティティを大事にしながら
おいしいベトナム料理を出して、その対価でお金をもうけて
チェコという国で生きていこうとしている。

ちょっと風邪を引いていましたが、豚の角煮と煮魚を
食して、彼らと片言のチェコ語で話して元気になった
気がしました。

ベトナム食品店で買って食べた冷奴もうまかったなぁ。
医食同源という言葉の持つ意味や美味しいものを食べて
心が元気になれば体も元気になる気になった私でした。

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