スポーツベティングで圧倒的な支持を集めている
シャーペンティエ。優秀なライダーだから高性能のマシンを
乗りこなして、その優位性を発揮することができるのか、
いいマシンだからこそ、ライダーがいいタイムで走ることが
できるのか。フランス人ライダーとホンダCBR600のパッケージ
は完全無欠に見えて、何だか強い馬に乗る武豊騎手のような
安定感と速さ、そしてそれを支持する支持率を感じてしまいます。

そんなシャーペンティエが圧倒的な一撃をライバルにお見舞い
して、予選を終えて、いざ決勝のスターティンググリッドへ。
世界中で歴史的な傑作スーパースポートマシンと名高い
ヤマハのR6を走らせるヤマハジャーマニーのカーテンと
パークスにとっては年に一回の地元でのレース。そして、
波乱を見せてくれた予選二回目で世界中にサプライズを
与えたライダーたちは何を見せてくれるのか、美しい
ファンタジィと醜いリアリティが高速でぶつかり合う衝突
地点。それがフィリップアイランドサーキットだ。

速さと強さを見せつけるシャーペンティエとCBR。しかし、
あきらめが悪いことが美しいことであり、執着心が強いことが
何かを生み出すことであることを知っているカーテンと
パークス。叩き潰すべき壁の大きさと厚さを知っているが
何もしなければ何も生まれないことも知っているチャレンジャー
が追走を見せる。

勝つことが当たり前になってきているフランス人だが、
当たり前のことを当たり前にやることを世界格式でやること
が大変なことであることを下積みの長かった彼はよく理解
していることであろう。自分とマシンの力を信じて、
よく集中して走行を重ねる。

結局、余裕を油断にリンクさせることなく、気持ちを高めて
走りきったシャーペンティエがトップでチェッカー。
二位と三位に地元のカーテンとパークスが入って表彰台
の座を占めることになった。

カタールの開幕戦の直前、メガバイクホンダは開幕戦と二戦目
に藤原克昭のみの一台体制で出走すると発表。理由は経済的
な問題というものであった。

出番をなくしてしまったヨアン・ティベリオの落胆ぶりは
いかなものであっただろうか。

そのティベリオに対してチームから連絡が入り、怪我の藤原の
代わりという形で走ってくれというオファーが入り、
急遽メルボルンへの機上の人となった。

それから一週間。昨年、アンダー20STK600ユーロ選手権の
二位のライダーの彼のスーパースポート世界選手権での
デビューレースは四位というもので終わった。

いろいろなことが様々な形で起こり、それが化学反応を起こして
世の中まわっているのだが、ティベリオは周囲の変化とは
関係なく自らの才能を発揮してデビューレースを四位という
結果を出した。

昨年のレースシーズンに私のこのブログで彼の才能を知った
皆さんにはノーマルなものかもしれないが、知らない人に
とってはビッグなサプライズであったことだろう。
この十九歳のフランス人は速いし、精神的にも強いライダー
である。

五位に昨年大きく成長したハームスが入り、ブルックスの
ドゥカティが六位。スティゲフェルト、トーマス(彼は
今回シャンボンの代役)ザイゼル、ロッコリまでがトップテン。

以下、ルギュエル、サンキーニ、ヴィッツィエッロ、ケイ
ミューレン、フォレスというポイント圏内であった。

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