デーモン小暮閣下のいたNHKの相撲中継は面白かった。
2006年1月15日 TV時折野球中継で自局の新作ドラマの宣伝などで野球中継に
ドラマの主人公をやる俳優が出演することがありますが、
これにはただの宣伝とテレビ局の思惑しか感じなくて、
多くの野球ファンがしらけるものであるのは私が語るまでも
ないことでしょう。しかし、今日のNHKの相撲中継での
ゲストがデーモン小暮閣下のコメンタリーは野球中継での
俳優などとは比較にならない秀逸なものが多かったですね。
日本のテレビでのスポーツ中継をヨーロッパから戻ってきて
から見て思うのは、製作スタッフができるだけ場内の歓声や
声援は抑えて集音して、実況のアナウンサーの描写と
解説者の解説を視聴者に聞かせようとしているなというもの
ですね。とりわけNHKという局でそれも相撲中継となると
その色合いがとても濃いものに感じます。
かつての元気だったころの新日本プロレスで猪木がカリスマ性
と実力を兼ね備えていて、そこにすぐれたプランナーである
新日本プロレスの幹部とテレビ朝日のスタッフが加わって
いた時の古舘伊知郎の実況というフライングとアドリブ
が猪木というレスラーとシンクロしたときに実況の
ワンダーランド、絶叫のストロングスタイルが成立したの
ですが、NHKがそういったことを目指さずに昔からの
ありようを多少モデルチェンジしながら続けてきました。
アナウンサーは目の前の取り組みの様子を伝え、
解説者が技術や戦術について語るというスタイルですね。
しかし、今日のNHKの放送というのは、そこにとんでもない
マニアであり、大ファンのデーモン小暮閣下というまさに
悪魔という名前の異物が入り込んで、化学反応が起きていました。
彼が見て思うこと、感じていることを取り組みの前後に
話して、そのことについてアナウンサーが反応したり、
解説者が呼応したりすることで、前日までのアナウンサーと
解説者の平面的なやり取りが急に立体的になり、複眼的に
なることに成功しました。そして、表現者だから感じることを
言葉にしたことに対して賛成反対あるいはニュートラルな
ことを返していく。何やら実力のあるプレイヤーが
バンドに入って、お互いの実力を認め合いながらできあがって
いくひとつのアンサンブルというか、新しいクリエイション
ができていましたね。
NHKという局において、私が見たスポーツ中継でこれが
あるのは大橋巨泉がゲスト解説をするときのアメフトの
中継ぐらいだと思っていたのですが、本当に好きで
知識と理解力のレベルの高い人がアナウンサーと解説者
の間でコメントしていき、話が深まったり、広がったり
する言葉のライブを今日のNHKは創造できていたと思います。
ある意味、明石家さんまがゲスト解説のときのサッカー番組
にライブ性と専門性を感じることがあるのですが、それを
狙ってやっていたのか、結果的にそうなったのかわかりませんが
デーモン小暮閣下という人選と普段のアナウンサー、解説者
が面白い(あるいはインタレスティングな)言語空間や
実況スタイルを作っていた気がしました。
それにしてもデーモンもBSとハイビジョンなどはものすごい
ロングラン出演となったのに、それを引き受けたというのは
暇なのかとんでもなく好きなのか。とにかく相撲に対する
愛は強く感じました。
ドラマの主人公をやる俳優が出演することがありますが、
これにはただの宣伝とテレビ局の思惑しか感じなくて、
多くの野球ファンがしらけるものであるのは私が語るまでも
ないことでしょう。しかし、今日のNHKの相撲中継での
ゲストがデーモン小暮閣下のコメンタリーは野球中継での
俳優などとは比較にならない秀逸なものが多かったですね。
日本のテレビでのスポーツ中継をヨーロッパから戻ってきて
から見て思うのは、製作スタッフができるだけ場内の歓声や
声援は抑えて集音して、実況のアナウンサーの描写と
解説者の解説を視聴者に聞かせようとしているなというもの
ですね。とりわけNHKという局でそれも相撲中継となると
その色合いがとても濃いものに感じます。
かつての元気だったころの新日本プロレスで猪木がカリスマ性
と実力を兼ね備えていて、そこにすぐれたプランナーである
新日本プロレスの幹部とテレビ朝日のスタッフが加わって
いた時の古舘伊知郎の実況というフライングとアドリブ
が猪木というレスラーとシンクロしたときに実況の
ワンダーランド、絶叫のストロングスタイルが成立したの
ですが、NHKがそういったことを目指さずに昔からの
ありようを多少モデルチェンジしながら続けてきました。
アナウンサーは目の前の取り組みの様子を伝え、
解説者が技術や戦術について語るというスタイルですね。
しかし、今日のNHKの放送というのは、そこにとんでもない
マニアであり、大ファンのデーモン小暮閣下というまさに
悪魔という名前の異物が入り込んで、化学反応が起きていました。
彼が見て思うこと、感じていることを取り組みの前後に
話して、そのことについてアナウンサーが反応したり、
解説者が呼応したりすることで、前日までのアナウンサーと
解説者の平面的なやり取りが急に立体的になり、複眼的に
なることに成功しました。そして、表現者だから感じることを
言葉にしたことに対して賛成反対あるいはニュートラルな
ことを返していく。何やら実力のあるプレイヤーが
バンドに入って、お互いの実力を認め合いながらできあがって
いくひとつのアンサンブルというか、新しいクリエイション
ができていましたね。
NHKという局において、私が見たスポーツ中継でこれが
あるのは大橋巨泉がゲスト解説をするときのアメフトの
中継ぐらいだと思っていたのですが、本当に好きで
知識と理解力のレベルの高い人がアナウンサーと解説者
の間でコメントしていき、話が深まったり、広がったり
する言葉のライブを今日のNHKは創造できていたと思います。
ある意味、明石家さんまがゲスト解説のときのサッカー番組
にライブ性と専門性を感じることがあるのですが、それを
狙ってやっていたのか、結果的にそうなったのかわかりませんが
デーモン小暮閣下という人選と普段のアナウンサー、解説者
が面白い(あるいはインタレスティングな)言語空間や
実況スタイルを作っていた気がしました。
それにしてもデーモンもBSとハイビジョンなどはものすごい
ロングラン出演となったのに、それを引き受けたというのは
暇なのかとんでもなく好きなのか。とにかく相撲に対する
愛は強く感じました。
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