皆様、明けましておめでとうございます。
そんな挨拶を日本ではしている今日、テニスの世界は
激しく動いています。今年最初のグランドスラムイベント
のメルボルンに向けて、各プレイヤーは前哨戦の戦いに
挑んでいます。

そんな、オーストラリアのハードコートシーズンの緒戦の
ゴールドコーストですが、杉山愛は大会第七シードとして
出場しました。

相手はルーシー・サファローバ。ランクも上がってきている
チェコ人で難しい相手になると予想されました。

でもって、試合結果はというと、
6−1,6−2でサファローバの勝利。

これをどう見ればいいのか。

杉山が悪すぎたのか、あるいはサファローバが良すぎたのか。

日本でチェコ人の女子テニスプレイヤーというと
AIGオープンを制したヴァイディソーバくらいしか思い浮かばない
人も多いと思いますが、このサファローバはいいプレイヤーです。

かつて天才少女と呼ばれ、13歳のときに将来のワールド
チャンピオンと言われていたのですが、肩の怪我で苦しみ、
ジュニアのツアーで勝てない時期を過ごしました。

しかしながら、その怪我は彼女を強くしたようです。
全てがきちんと機能している時はその流れをキープし、
何かがよくない時には、必要なものを取り入れたり、
不必要なものを取り除いて、悪いなりに今の状態と付き合い
ながら勝利を目指すという方程式を彼女はあの時の怪我から
学んだ気がします。

そんな彼女がいいプレイをすれば、トップ10プレイヤーでも
厄介な相手であるわけで、この杉山戦での勝利(スコアから
見ると一方的な勝利と言えるでしょう。)は決してフロック
ではありません。

事実、彼女は昨年の五月に日本でチャレンジャー大会を
周っていましたが、その後ランクを上げて二勝を挙げています。

そんなメンタルが強く、苦しい時期を乗り越えてきた彼女には
リアルな強さがあるはずです。日本人のテニスファンが
チェコ人というとAIGオープンでの印象が強いせいか
ヴァイディソーバを思い浮かべる人が多いと思いますが、
ここにも強くて若くて元気で、感じのいい(私が直接
話をする機会に恵まれたときにそう強く感じた)チェコ人は
存在します。

ルーシー・サファローバの名前を覚えておいて損はないと
思います。

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