火曜、水曜と信じられない寒さと霧に包まれたマニクール。この
時期にこの場所で最終戦をやるのは信じられないが、そんな
ことを思う私の耳に入ってきた話が来季の最終戦に南アフリカ
が開催されるのではないかという話。まぁ、それで十月の
始めではなくてせめて九月にここだったらと思う私である。

金曜日になり朝は冷えたが前日までとは異なり気温が上昇。
秋の日和の中SBK一回目の予選となった。今回ここはスズキで
北川圭一と共に世界耐久選手権のタイトルを獲ったヴァンサン・
フィリップがワイルドカードでエントリー。さらに、二十四時間
レースでここを何度も走っているダヴィデ・チェカも走り、
ギャリー・マッコイの代役にアンディ・ノットマンという
顔ぶれがそろった。重いバイクが上手い連中が光るのかも
気になるところだ。

セッションスタートから好調だったのがランツィ。今回も
マシンのスペックはゼロックスドゥカティの二人と一緒である。
一時間のセッションの前半部分は彼がトップの座を占める展開。

しかし、マシンセッティングが出始めて、路面温度も上がって
きたところで各チーム成功への方程式を見出して地殻変動が
起きはじめた。

マーティンのペトロナスが前回からの好調ぶりをそのまま維持
しているようでトップ5のタイムをたたき出す。さらに
カワサキのウォーカーもタイムアップ。またピットも乗れている
ようで上位陣に名前を連ねる。そんな状況を眺めていたコロナ
アルスタースズキ(こう書きましたがフランスはタバコだけ
でなく、アルコール広告も規制があるのでcoronaのロゴは
なくGSX-Rとかかれている。)の二人がアタック開始。
少々違和感のあるカラーリングのマシンを駆って、ジャンプ
アップを果たす。

とりわけ今日の加賀山のタイムアップは素晴らしく、順調に
いいタイムを更新していく。

さらにムジェリッジのホンダ、ダヴィデ・チェカのヤマハ
も41秒台に入れてきて、トップ10に入る。まさに大混戦
である。

41秒台にひしめきあう展開から誰が抜け出すのかと思って
いたところで加賀山が40.5に入れて初日トップとなった。
そこからコンマ三秒差でムジェリッジ。この二人が40秒台
で三位以降は41秒台である。

ピットのヤマハが41.169で三番手。ランツィのドゥカが41.184
で四番手。四メーカーのマシンが一台づつ一列目に並んだ
形となった。

以下コーサーのスズキ、マーティンが好調を維持してペトロナス
を六番手に、さらにダヴィデ・チェカが七番手、ヴァーミュー
レンのホンダ、ウォーカーのカワサキ、ブセイのカワサキと
ここまでがトップ10でPPの加賀山のタイムから一秒以内。
トップ2は40秒台だが、41秒台を出したライダーが
三位のピットから十六位のカワサキの二エトまでひしめく
大混戦であった。

日本勢は昨年ここで勝っている芳賀が12位、阿部は15位に終わった。

42秒フラットの前ワールドチャンピオンのトーズランド、
42.1のキリ、42.2のラコニが17位から19位という
とんでもない予選初日であった。

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