午前十一時から始まるSBKの予選二回目である。
路面温度が低いところから次第に高くなっていく時制の
中で、セッティングが詰めたライダーがタイムをアップ
させていく。逆に言えば最初の三十分は探りありで、
いいセッティングを見つけて、路面状況がよくなった時点で
フィットしたタイヤを使用してタイムアップを図るわけで、
セッション中盤から後半に入ってきてから戦いをヒートし始めた。

前日のトップタイムが49秒の前半。ここに迫ろうとするのが
このクラスに出走しているライダーたちで、前日50秒台を
出していたライダーはセッション後半に入り、49秒台に
入れてきた。また、芳賀、阿部といった金曜日に51秒台
しか出していないライダーもタイムを更新し、49秒台に
入り、熱を帯びて、盛り上がってきた。

同じ週にMotoGPのカタールがあるにも関わらず、ホンダ
ヨーロッパのフィオラーニ氏、カワサキヨーロッパのスタッフ
も駆けつけていて来季に関しての動きも活発であり、さらに
観客動員もいいイタリアということで闘争心を掻き立てる
要素が多くなっている中、戦いがヒートしていく。

前日サプライズを起こしたマーティンが今日も好調でさらに
タイムアップに成功。さらに帰ってきたラコニもアタック
に成功し、前日より一秒半タイムアップを果たす。

そんな中、加賀山が大きなタイムアップを果たす。そして
コーサーも48秒台に入れて、モニターのトップに名前を刻む。
ヴァーミューレンも追い込むがスズキドュオには及ばず
セッション終了となった。

コーサー、加賀山のアルスタースズキの1−2.三番手に
ヴァーミューレン、四番手にノイキルフナーが入り、
ラコニ、マーティン、ランツィ、芳賀、トーズランド、
ピットというトップ10であった。

スーパーポール

ヴァーミューレンのファンタスティックなあの一周を見る
だけでもイモラに来たかいがあったと思う人も多かったの
ではないだろうか。そう思わせる素晴らしいポールポジション
奪取劇であった。

ラコニの素晴らしい一発の速さに目を奪われて、驚きをもって
迎えられた48秒506というタイム。これでブレイルの時計
は彼のものになると思った人は多かったはずである。

しかしながら、ヴァーミューレンの信じられないラップは
豪快なホンダサウンドと共にラコニのタイムを上回り、
出たタイムは何と48秒075というものであった。

SSで二人のライダーを失い喪失感を抱いていたオランダの
チームに大きな勇気と元気を与える強烈な一発であり、
素晴らしいカンフル剤であった。

このタイムを見て、当然、予選二回目トップ2となった
アルスタースズキの二人もタイムを削りに行くが、加賀山は
49,2というタイムに終わり、コーサーは力みや気負いが
あったのか、48秒6というものであった。

ということでポールマンはヴァーミューレン、二位に
ラコニ、三位にコーサー、四位にトーズランドということに
なった。

以下、ランツィ、芳賀、加賀山、ボストロム、ピット、
ムジェリッジというトップ10であった。

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