夜中と朝がやけに寒いイモラである。季節の変わり目というのは
この時期のことだろう。野球のレギュラーシーズンが終わりに
近くなり、新聞のテレビ欄に期首特番が増えるのだろうが、
今私はイタリアにいる。誰かが恐らくまねするであろう、
ケツメイシの『さくら』をモノマネ番組の特番で見られない
私である。

さて、予選二日目であるが、午前のフリー走行でビッグサプ
ライズに見舞われたエンツォエディーノフェッラーリサーキット
である。

新世界チャンピオンで前日の予選一回目で驚愕のタイムを
マークしたウィンストンテンカーテホンダのシャーペンティエ
だが、走り出してすぐにタイムモニターにクラッシュの文字が。

昨日の藤原のクラッシュで一台体制で臨むことになった
オランダチームに不幸の連鎖がやってくるとは思わなかったが、
これは受け入れなければいけない事実である。

どういうわけか、今回イタリアで開催されるレースなのに
タバコ広告規制国の時に着ているユニフォーム姿をしている
オランダのチームスタッフだが、チームスタッフのwinstonの
文字がなく、代わりに刺繍してあるのが、winwinという
文字である。しかしながら、そのwinwinというロゴが寂しく見えるイモラの週末となってしまった彼らであった。

藤原、シャーペンティエを欠いた午後の予選二回目となった。

怪我からの回復が思わしくなく、ドイツを
欠場したナンネッリがドゥカティパワーでいいタイムを出す。
さらにラウジッツィで1−2を決めたヤマハジャーマニーの
オージーライダー二人もいいタイムをたたき出す。

また、今回初めてここをSSのスズキで走るフォレスもいい状態
でタイムアップ。関係者の評価を上げているこのスペイン人だが
その評価が間違いでないことを示す。

そんなタイムアップ合戦となったこのセッションでフォレが
徐々にタイムアップ。前日振るわなかった彼だが、さすがに
実力者でちゃんとタイムを詰めてきた。

その彼が残り四分でピットイン。タイヤを換えてラストの
アタックに入った。

この彼の走りは惚れ惚れするほど素晴らしく、安定して
力強いもので各区間のパーソナルベストを更新。初日の
シャーペンティエのスーパーラップにきわどく迫る二番手
タイムとなった。

結局、二日目走らなかったシャーペンティエが初日のタイムでPP。
二番手にフォレ。ストレートパワーのすごいドゥカティの
ナンネッリが大健闘の三番手。ヤマハジャーマニーのパークスが四番手で続き、ビトゥーボのサスのセッティングが決まった
シャンボンが五番手、評価の高まっているハームスが六位、
以下スズキのフォレス、もう一台のドゥカのコラーディ、
カーテン、ファブリッツィオというトップ10であった。

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