ワールドチャンピオンのシャーペンティエは今季勝ち始めた
ばかりのライダーで自らの才能を証明し、成績を残し、
祝福されることに慣れ始めたばかりである。

それは昨年までずっとホンダのマシンでSSを戦っていながら
チーム力やライダーの能力を発揮できるシステムというものが
欠けていて優勝に手が届かなかったのだろうが、ライダーが
100%集中して走れる環境を得たときに、まさに水を得た
魚となるのだろう。

先週とは違うヤマハジャーマニーの速さに不気味さを感じて
いた彼であるが、またも指定席のポールポジションである。

ところが今回は二番手にコンマ1秒差でカーテンが続き、
フォレがコンマ三秒差、一列目最後のパークスはコンマ5
秒差である。

五番手には1.5秒以上前日のタイムを更新したファブリッツィオ
が入り、以下シャンボン、藤原、ハームスと続いた。
シャンボンはビトゥーボの一点集中主義によるサポートを受けて
来ているが予選順位はいいが決勝に活かせるのだろうか。

前日今ひとつ感がただよったファブリッツィオと藤原が
ちゃんとタイムを出して二列目に入ってきたところにライダー
の地力を感じた私だった。

逆に地力はあるが、その能力を発揮できなかったのが
ドゥカのSSマシンを駆るナンネッリで、先週の転倒で全身が
痛いと口にしていた彼が今度は頭痛を訴えて、このレース自体
もキャンセルすることとなった。彼が戻ってくる舞台は
イモラということになるようだ。

さて、決勝は雨という話も出ていて、どういうことになるのか
気になるが、インターネットべティングに掛け率は例によって
シャーペンティエが圧倒的な支持を受けている。穴ねらいの
人はヤマハジャーマニーの二人に賭けているのだろう。
この二日間を見ていてありえないことではないと思う私で
ある。

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