スーパースポートレース開催時に雨で中断。そして、2ヒート
制となったこのカテゴリーのレースの終了時には雨はなく、
路面は完全にドライ。そのレースの後に行われたSBKの第二
レースはドライ宣言が出されてスタートすることになった。

第一レースではオープニングラップで賛否両論交わった意見
の出たスタート失敗に伴う罰則。ランツィもチームも不満
だったが、ミスをしなければこういったきわどい議論も
出てこないわけで、強いプレッシャーの中、ポールの
ランツィ以下スタートを迎えた。

オープニングラップ。今回は問題なく、一コーナーに入って
いった。注目のランツィは少し出遅れてしまったが、まっとうに
コーナーをクリアしていった。

そんな一周目の危険性を懸念していがほっと胸をなでおろした
関係者の目に驚く映像が入ってきた。なんとコーサーが問題の
一コーナーで単独スピンアウト。バッタ、グイドッティ以下の
スタッフが信じられない様子で映像を見ているが、これは作り物
ではなく信じられなくても信じなければいけない現実で
あった。

ヴァーミューレン、芳賀にとっては強さと速さを有する
やっかいなライバルがいなくなりイージーな展開になった。
と思いきや、少々あせりと強引さを併せ持ちながら懸命に
走るゼロックスドゥカティのランツィが徐々に上位に
やってきた。そして、追い越しに少しやばさを感じさせながら
も次々とオーバーテイクしてついにはトップに立った。

懸命にヴァーミューレン、芳賀も追いかけるものの、初優勝
の夢に燃えるランツィの勢いと走りは本物であり、放されない
ようについていくのがやっと。一方ランツィはレース中盤
から落ち着いたのか高い次元のラップタイムをコンスタントに
連発。何とか引き離そうとする。

レース終盤、芳賀が少しづつ遅れはじめ、ヴァーミューレンも
ランツィに迫るラップタイムを連発するものの、追いつくまで
にはいたらず、最終ラップへ。

あわてず、集中してマシンをチェッカーまで運んで金曜日に
初めてこのファクトリーバイクに乗ったランツィが優勝を
奪いとった。

二位にヴァーミューレン、三位が芳賀であった。

以下、加賀山、ムジェリッジ、ピット、ノイキルフナー、
阿部、マーティン、キリのトップ10。二周目の一コーナー
で転倒し再スタートしたコーサーは必死の挽回で何とか
13位に入った。

オランダ、ドイツの二週連続開催前には、展開次第では
タイトルが決まるのではないかと言われていたが、イモラ、
マニクールの二大会四レースを残してコーサーとヴァーミューレン
との差は60ポイントになり、佳境を迎えることとなった。

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