クリス・ウォーカーがレースワンの怪我のために出走を
やめ、イギリスのファンの失望感が1コーナーよりの
メインストレートから感じられる中三時半が近づき、
緊張に包まれた。

オランダのファンが歓声を送る中レーススタート。
スタートしてしばらくしてこのレースもやはりホンダの
ヴァーミューレン、ヤマハの芳賀、ドゥカティのトーズランド
という三つの異なるメーカー、キャラクターの違うライダーの
争いとなった。

その後ろからやや送れてポイントリーダーのコーサー以下、
加賀山、ピット、ノイキルフナー、ランツィらが集団を形成
した。

最初から残り三周までオージー、名古屋人、イギリス人の
バトルになるかに思われたが、次第にではあるがトーズランド
がペースを落としはじめて優勝争いはヴァーミューレンと
芳賀の一騎打ちに。

ホンダパワーを利するウィンストンカラーのCBRとここから
改良型エンジンを持ち込んだと言われるR1。スリリングで
エキサイティングな戦いは目の離せない展開になり、先頭を
走るヴァーミューレンをどうやって抜きに行くのか固唾を
飲んで見ていたが、そこに立ちはだかったのは暴力的な
までのホンダパワーと顔に似合わないヴァーミューレンの
勝ちたいという欲望の強さであった。

レースファンが何度も見てきた最終ラップでの最終のシケイン
でのドラマは生まれずにヴァーミューレンがトップでチェッカー
を受けて決着。二位に芳賀。三位はやや離れてトーズランドで
あった。コーサーはそこから離れての四位でタイトルに近づき
ピット、ノイキルフナー、ランツィ、ムジェリッジ、阿部、
ボストロムのベストテンであった。

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