最高の妥協は最適な到達点
2005年7月5日 日常いい料理人というのが自分の味とか世界にのめりこんで
しまい、様々なアイデアを出して、素晴らしい料理を作る
ことがあっても、お客さんからは待たされる時間や料金、
求めているものの方向性の違いなどがあって、いい料理
でありながら受け入れられないことがあります。
まぁ、本人がこれが最高の料理だと思って作っても、
自己満足に終わって、お金を稼ぐことができないという
ことですね。
同じようなことというのをバイクのレースの世界でも感じる
ことがあります。
私がかつて身近でまともに見ていたケースですと、担当の
エンジニアが『これがいい。こうすれば速く走れる。』と
思いセットアップしたバイクが、彼の経験の想定外の状況
では機能することなくライダーにとって乗りにくいバイクの
セットアップとなっていたことがありました。
そして、そのチーフエンジンニアというのはそれまで
実績を積んでいただけに周りは進言したり、違う
方向性のことを薦めたりできずに、外から見ている人に
とってはこのエンジニアが担当しているライダーと
チームメイトが同じマシン、タイヤ、サスペンションを
使っているのにタイムも順位も違いすぎて、ライダーの能力
がないと思われてしまったなんてことがありました。
今年のSBKのヴァレンシアで私はグイドッティにインタビュー
したのですが、そこで彼は今年のトロイ・コーサーの好調さ
について『いいバランス』ということを話していました。
ライダーが元世界王者だから速いのは当然ですが、同時に
車体を担当する側とエンジンサイドのスペシャリストが
絶対的に自分が正しいという考え方で他社の意見を認めない
という考え方ではなく、お互いがいいと思うところをぶつけて
妥協点を探り、それが最適なセットアップの到達点であると
思っていて、それを実践しているからいいライダーにいい
マシンを提供できて強さを発揮できているんだと話して
くれました。
まぁ、昨年の宇井陽一君とサスペンションエンジニアとの
衝突とかカワサキSBKでの柳川さんという速いライダーがその
速さを証明しようにも担当のサスペンションエンジニアの
頑固な考え方とその考えを推し進めることによってライダー
の実力がスポイルされてしまった姿を見ていると偉い人の考
えで成績が出ないことを避ける
ためには複数のスタッフで他の分野の担当者の言葉に耳を
傾けて時に自分の最高のアイデアも少し引っ込める人が
いると結果的にチームとしていいマシンを作るのではないか
と思いますね。
エンジニアが最高だとかこれは速いと思っていてもライダー
が乗る気持ちになれないものだと速さを発揮できないわけで
料理人がおいしいと思ったものでも、あまりに凝りすぎて
素材のおいしさを感じられずにおいしさを実感できない
と受け入れられないですからね。
立場や肩書きなど関係なく一般消費者の動向や好みを
キャッチしようとしている企業には前述のエンジニアのような
ことを破壊してしまおうという考え方が根付いていると
思う私です。
しまい、様々なアイデアを出して、素晴らしい料理を作る
ことがあっても、お客さんからは待たされる時間や料金、
求めているものの方向性の違いなどがあって、いい料理
でありながら受け入れられないことがあります。
まぁ、本人がこれが最高の料理だと思って作っても、
自己満足に終わって、お金を稼ぐことができないという
ことですね。
同じようなことというのをバイクのレースの世界でも感じる
ことがあります。
私がかつて身近でまともに見ていたケースですと、担当の
エンジニアが『これがいい。こうすれば速く走れる。』と
思いセットアップしたバイクが、彼の経験の想定外の状況
では機能することなくライダーにとって乗りにくいバイクの
セットアップとなっていたことがありました。
そして、そのチーフエンジンニアというのはそれまで
実績を積んでいただけに周りは進言したり、違う
方向性のことを薦めたりできずに、外から見ている人に
とってはこのエンジニアが担当しているライダーと
チームメイトが同じマシン、タイヤ、サスペンションを
使っているのにタイムも順位も違いすぎて、ライダーの能力
がないと思われてしまったなんてことがありました。
今年のSBKのヴァレンシアで私はグイドッティにインタビュー
したのですが、そこで彼は今年のトロイ・コーサーの好調さ
について『いいバランス』ということを話していました。
ライダーが元世界王者だから速いのは当然ですが、同時に
車体を担当する側とエンジンサイドのスペシャリストが
絶対的に自分が正しいという考え方で他社の意見を認めない
という考え方ではなく、お互いがいいと思うところをぶつけて
妥協点を探り、それが最適なセットアップの到達点であると
思っていて、それを実践しているからいいライダーにいい
マシンを提供できて強さを発揮できているんだと話して
くれました。
まぁ、昨年の宇井陽一君とサスペンションエンジニアとの
衝突とかカワサキSBKでの柳川さんという速いライダーがその
速さを証明しようにも担当のサスペンションエンジニアの
頑固な考え方とその考えを推し進めることによってライダー
の実力がスポイルされてしまった姿を見ていると偉い人の考
えで成績が出ないことを避ける
ためには複数のスタッフで他の分野の担当者の言葉に耳を
傾けて時に自分の最高のアイデアも少し引っ込める人が
いると結果的にチームとしていいマシンを作るのではないか
と思いますね。
エンジニアが最高だとかこれは速いと思っていてもライダー
が乗る気持ちになれないものだと速さを発揮できないわけで
料理人がおいしいと思ったものでも、あまりに凝りすぎて
素材のおいしさを感じられずにおいしさを実感できない
と受け入れられないですからね。
立場や肩書きなど関係なく一般消費者の動向や好みを
キャッチしようとしている企業には前述のエンジニアのような
ことを破壊してしまおうという考え方が根付いていると
思う私です。
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