SBKのミザノアドレアーティコで行われたサンマリノラウンドが
終わりました。第一レースがニヒート制になったのですが、
これがラコニ、ヴァーミューレン、コーサーという表彰台のメンバー
で終わりました。

第二レースというのは何もトラブルなく、終わりましたが、これも
第一レースと同じメンバーでの表彰台となりました。

ということでこの名前こそサンマリノですが、イタリアで行われた
非常に重要なレースをレジス・ラコニはダブルウィンで終えました。

開幕戦のカタール、オーストラリア、スペインと三大会、六レース
を終えた時にはトロイ・コーサーとスズキというパッケージは
アンビータブルな存在でしたが、モンツァ以降コーサー&スズキと
ラコニ&ドゥカティの差というのは明らかに少なくなってきて
います。

ラコニのことは私は95年の鈴鹿から知っていますが、非常に
アグレッシブな走りと速く走りたいという強い欲望を持った
ファイターだと理解しています。その彼が恐ろしいまでの集中力と
研ぎ澄まされた神経でモンツァの第二レースでコーサーを抑えこみ、
トップを走行し、何が何でもコーサーに先行させない走りと
マシンのいいところを100%引き出しオーストラリア人の先行
逃げ切りを阻み、タイヤのライフが終わるまでトップを快走し、
打倒コーサーに名乗りを上げたあのモンツァでのレースから
何かが大きく変わりました。

シルバーストーンでの第一レースの優勝。そして、このミザノ
アドレアーティコというドゥカティというメーカーにとって重要な
レースでのダブルウィンというのは今年のSBKシーズンの前半での
見なれた序列をぶち破り、新しい波を作り出すことでしょう。

シーズンはまだ終わっていません。そして、絶対というのは
レースの世界では有り得ません。あきらめが悪く、シビアな状況
でもその中で出来うる限りの最良のタイムや順位を得ようとする
フランス人は世界チャンピオンにふさわしい速さと精神性を有して
いると思います。追いかけるラコニ、そして追われるコーサー、
この二人にホンダのリッターバイクを用いて攻撃の手を休めること
なく戦いを挑むヴァーミューレンの激しくファンタスティックな
シーズンはどんなラストシーンをクリエイトするのか、何が
生まれ、何が壊れるのか胸一杯の思いを抱きながら見ていきたい
と思っています。

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