強かったシルクカットジャガーやシルバーアローのメルセデ
スの時代のルマンを見ていて、スプリントのF1ではホンダが
強かったのですが、一日中走る耐久で日本車がいつ勝てるの
だろうかと思って眺めていたあの時代。最後のロータリー
エンジンでの参戦でレナウンのカラーリングのマツダが
優勝した時にテレビを見ながら日本のメーカーというのは
すごいなぁ、ハーバートはとんでもないパイロットだと
思いながら見ていました。

マシンがいいだけでは勝つことができず、パイロットがよく
てもだめで、長い一日という時間でチームとしての総合力
の証明の場である二十四時間レースでルマンサルテサーキット
を誰よりも多く周回して、すべての執着心と悪魔性、闘争心
や体力、持続力、集中力を出し切って勝って人ごみでいっぱい
になったルマンのパルクフェルメに戻ってきたマシンを見て
いてテレビの前で泣いてしまったあのマツダの優勝でした。

人もマシンも疲れた夜中にルマンの悪魔が襲い掛かり壊れたり
事故を起こしたりするマシンを横目に今年は誰がどのマシンが
速く確実に二十四時間走れるのだろうか。スプリントより
耐久レースが好きなフランス人は今年も多く駆けつけること
でしょう。そして、多くのヨーロッパの国からテニスファンが
ウィンブルドンに行くように、ゴルフファンがオーガスタ
に行くように、多くの耐久レースファンがルマンに行くこと
でしょう。速く走りたいという欲望とともに確実に着実に走る
ことができるパイロットだけに勝利の美酒は振舞われます。
日曜の昼間に微笑むのは誰なのでしょうか。車のレースは
それほど好きでない私ですが楽しみです。

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