結果がわかってしまうので、知りたくない人は読まずに
スキップしてください。

日曜日に注目していたスポーツイベントはテニスのロランギャロ
でしたが、同日のイタリアではMotoGPのイタリアグランプリが
行われました。イタリアという国の消費者物価からすると
ひどく高い料金になっていて97年との比較をすると倍に
なってしまっているにも関わらず、多くのレースファンが
ヴァレンティーノ・ロッシの応援に駆けつけた(まぁ、観客
席の七割はロッシ人気でしょうねぇ。)ムジェッロサーキット。
この日の125ccはこのクラスらしい白熱した接近戦と
なりました。

そのレースは最終ラップの最終コーナーでドラマがあり
(まぁ、このサーキットの125では今までもたびたび
ありましたが)先行していたライダーがグラベルでレースを
終えてレッドブルKTMを駆るハンガリー人のガボール・タル
マッチが初優勝を得ました。

まぁ、この知らせというのはうれしかったですねぇ。

彼が世界選手権に来て以来我々には友情が存在するのですが、
なかなか勝てる体制になかったり、マシンに恵まれなかった
り、また、ハンガリー人ということで日本のメーカーや
レースの世界において色々な意味で強いスペイン人との
つながりが希薄だったりということで難しい局面に出くわす
ことが多かったのですが、バイクメーカーとの結びつきや
業界的な政治力とは縁遠いことで実力で自分の能力を証明
することが必要だった彼がライディングテクニックで
周囲を認めさせ、いいオファーが来るようになった。
そして、中国で表彰台に立ち、今回、二度目の表彰台登壇が
一番高いところになった。

初めて会った鈴鹿の時には彼は英語が話せなかった。
二年目には英語が話せるようになっていてマネージャーに
イタリア語がわかる男を連れてきた。

三年目には時にトップグループで走れるようになった。
お金を持ち込まずに走れるようになったことやライダー
としての能力はあるがそれを発揮できない時の苛立ちや
悔しさ、そしてハングリーガッツを有していること、
よりよい道具も求めることなど彼がトップライダーが
有しているものを持っていること。そして、弟の活動に
関して私に相談してあるスーパースポートのチームの
テスト走行を作ることができたことなど色々な思いを
我々は共有しています。

今回の優勝で何かをつかんで、さらに前進することができれば
今年の彼にはタイトルのチャンスもあると思います。

ハンガリー人ということで色々な意味で大変なことが多かったり
して叩き上げでここまでやってきた彼に対して私は強い
シンパシーを感じています。これから先の彼のウイニング
ロードがどんなものになるのか見守りたいと思います。

おめでとう。しかし、お楽しみはこれからだ。

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