ローマ法王の死というのはヨーロッパではトップニュースで、
イタリアでは国民全体が悲しみ、政府は三日間喪に服すことに
なりました。

恐らくイタリアとポーランドという国が国全体で悲しみを胸に
しまいこんで、金曜日の朝の最後のお別れのために生前の法王の
ことを思い浮かべて、送りだすことでしょう。

西ヨーロッパ諸国、そしてアメリカは国家元首クラスがバチカン
に足を運ぶことになり、前日から当日にかけてはバチカン及び
ローマは単なるカトリック教徒、関係者だけでなく、数多くの世界
の要人の訪問があるため警護(とりわけブッシュが来てしまうので)
大変なことになりそうです。

まぁ、当然弔問外交も行われるのでしょうが、そこに日本の首相
も外務大臣の姿がないというのは何だか不自然な気がしますね。

日本が仏教国であり、神道もあるというのはわかるのですが、
ある意味外交交渉の場というか機会を失っているような気がします。

政治家と宗教家は違うのでしょうが、かつてのソビエト共産党書記長
が亡くなった時や時の日本の大平首相が亡くなった時というのは
友好国も仮想敵国も含めて弔問外交というものがあったと記憶して
います。

イタリアやポーランドに住んでいる日本人は首相や外相が来ない
ことに関してどう思っているのか知りたい私です。日本においては
法王の死去というのが大きなニュースであったことは間違いない
のですが、それ以外のニュースを取り上げることが多かった気が
します。

まぁ、それはヨーロッパのニュースを見ていて、ついつい
世界中が悲しみを分かち合っていると思いがちですが、この世の中
にはカトリックに対して批判的なプロテスタントやロシア正教、
イスラム教の各派もあり、仏教もあるので、世界中で必ずしも
悲しんでいるのではなく、テロ活動をしようと計画している人
もいれば、地震からの復興に汗水流している人もいるので活字、
映像メディアとしては仏教国でアジアの一国という地理的な条件
などもあり、バランスを取っている気がしますが、政府レベルと
しては法王の最後のお別れに首相、外相がいかないのは何だか
バランス感覚がない気がする私です。

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