ドライでも強く、雨のために2ヒート制になったレースでも
他のライダー、チーム、メーカーを寄せつけずにコーサーの
ダブルウィンとなったオーストラリアラウンド。今回、私は
残念ながら現地ではなく、名古屋にいたのですが、ネット
情報などから感じたことを書いてみたいと思います。

SBKにおいて二年前のドゥカティとホッジソン。
02年の前半のベイリスとドゥカティ、後半のエドワーズと
ホンダという連勝街道を驀進する姿というのがありましたが、
今回のダブルウィンで今季のコーサーとスズキの強さと速さ
が実証されて、かつてのアンビータブルなライダーの姿を
思い起こすのに十分な結果でした。

それに対してゼッケン1を付けているディフェンディング
チャンプのトーズランドはまったくダメダメでしたね。
世界チャンプとなるようなライダーはだめなときでもダメダメ
にならないようにできうる限りの最良の成績を収めてトップ
テンぐらいには入ることで最悪の中の最良の成績を獲ってポ
イントを稼いでくるのですが、まぁ、この週末の王者はひどい
ものでした。レース1が15位。レース2じゃリタイア。
チームメイトのラコニが前述のような悪い時でも何とかする
というところを見せたり(両レースとも7位)しているだけに
トーズランドのダメさが際立ってしまっています。

強くて速いスズキの二人が今回両レースともに1−2フィ
ニッシュだったのですが、これを追いかけるのが、ホンダの
若手ではないかという気がしますね。第一レースもヴァー
ミューレンが三位で僅差の四位が二十歳のドイツ人のノイ
キルフナー。第二レースではこのドイツ人がSBK二大会
四レース目にして何と初の表彰台を奪う大殊勲。四位が
ヴァーミューレンでした。

ヴァーミューレンの三位、四位は予想できる範囲内でしたが、
この二十歳のドイツ人の四位、三位というのはビッグサプライズ
でしたね。今回予選も好調でいいところを見せていましたが、
この初の表彰台は世界中のレースファンに驚きを与えたこと
でしょう。同時にホンダのリッターバイクがスズキの二人に
続いていたことと若いオーストラリア人とドイツ人が好成績
を挙げたというのが今季の今後に楽しみをもたらしてくれる
気がします。

この二人の走りのために雨のレースを粘り強くまとめて
五位に入ったフォンシ・二エトの五位とこのオーストラリア
がSBKで初出走となったアレッシオ・コラーディが何と
六位を奪ったのですが、まったくかすんでしまいました。
個人的にはコラーディというのは、彼がSSで初めて表彰台
を得たスペインのヴァレンシアで国際映像と公式記者会見の
インタビューの通訳をやっていたので思い入れが強く、
浪人していて心を痛めていたのでこの成績はうれしかった
のですが、SBK4レース目で堂々と三位を奪ったドイツ人に
話題を取られてしまいましたね。

色々な思いを抱いたオーストラリアが終わり、次はスペインの
ヴァレンシアです。次戦までの間に不調のライダー、チーム、
メーカーも対策を練って打倒スズキ、コーサー、加賀山に
立ち向かってくることでしょう。ファンタスティックな
シーズンとなるSBKを追いかけていきたいと思っています。

コメント