入場者数、テレビ視聴率など、今までにない盛り上がりを
見せた東レパンパシフィックオープンですが、その主役は
シャラポワでした。彼女のパフォーマンスが色々な数字に
プラス効果を与えたのですが、この大会をテニスファンと
して眺めていて、今一度思い返したことがありました。
今回はそのことについて触れてみます。

昨年の大会ですが、多くのテニスファンや関係者はもう
記憶からなくなっているかも知れませんが、とんでもない
ことが起こりました。

この会場には固定の座席のほかに仮説のスタンドを組んで
コートサイドにシートを設けていますが、昨年のこの大会
中には、これが崩れてしまい、お客さんの一人が9メートル
の高さから床に転落しました。

幸いなことに命には別状はなかったのですが、肉体的にも
精神的にもダメージを受けたのは間違いないはずです。

この被害を受けた女性の近くの座席の方は何をどう感じた
のでしょうか。そして、当の被害者の方の気持ちはいかほど
ばかりか。

かつてTBSがF1の中継をしていて、富士スピードウェイで
日本グランプリが行われたときに、ジル・ヴィルヌーブ
が事故を起こし、それが観客を巻き込み、お客さんが亡くなった
ことがありました。

ただ、この時の状況は亡くなった方は立ち入り禁止のエリア
に入って観戦をしていたということだったようです。

しかしながら、昨年の東レパンパシフィックオープンに
おいては、そういったお客さんに非は認められなかったよう
です。

であるとするならば、同じ列で観戦していたお客さんや
前後の列にいらした方はどれだけ心臓に悪い思いをした
のでしょうか。

シャラポワフィーバーでお客さんも増え、テレビ視聴率も
上がったということで大会関係者やTBSは喜んでいたよう
ですが、何よりもお客さんのことを考えるオーガナイズ
をしてほしいものです。昨年のようなことが起きてしまった
らついているお客さんもすぐに離れることでしょう。
スポンサーにしても同様で9メーターのところから転落した
お客さんに対してお見舞いの言葉を掛けることがないような
会社の商品を使いたいと思う人がどれだけいるのか疑問です。
まぁ、もし昨年のあの時に命を失っていたら今年の盛況も
なかったことでしょう。このことを忘れてはいけないと
思います。

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