性格が悪いライダーのこと
2004年11月30日 スポーツ世界選手権の掛かったバイクのレースを見て周るように
なり、色々な話を耳にするようになりました。
今回はライダーの性格のいい奴、悪い奴の話を。
いいライダーの筆頭というのは私にとっては
トロイ・ベイリスですね。初めて会ったのは97年
のオーストラリアGPの時で、この時は怪我で走れなく
なった沼田のスズキ250のマシンに代役で走った
のですが、これが周囲はスズキのこのマシンは戦闘力が
劣ると評価していたものの、いきなり彼が乗って
速かった。地元でサーキットをよく理解している
という利点はあったのでしょうが、これには驚きました。
この時私は始めて彼と会話したのですが、いい奴だな
と思いましたね。
その後、彼はイギリスに渡りイギリス選手権でタイトルを
獲り、世界にたどりつくかに思えたものの、様々な要因
が重なり、イギリスで走り、その後アメリカで走ることに
なりました。
その彼がカール・フォガティが負傷し、代役に抜擢されて
走った日本で結果が出ずに、再びアメリカへ。
代役の代役のルカ・カダローラがひどい走りでイタリア
ラウンドでドゥカティから呼び戻され、モンツァで
私と彼は会いました。
そこには変わらない彼がいましたね。ただ、これが
最後で最大のチャンスだとよく認識していました。
お互い、メーカーとの結びつきとか、大きなスポンサー
を抱えていることもないというような共通項がフランクに
話せる要因だったのでしょうか。気がついたらかなり
話していました。
その彼がチャンスを掴み、シーズンエンドまで走ること
になり、翌年の契約を結び、01年には世界チャンピオン
になりました。
まぁ、自分のことのようにうれしかったですね。
オーストラリア国歌は歌えない私ですが、ドゥカティの
ために流されたイタリア国歌を表彰台の前で涙ながら
歌っていた私でした。
その彼ですが、非常にいい奴なのですが、ライディング
スーツを着たら、性格が変わるようです。
マシンのセットアップやタイヤのチョイス、色々な
仕様の変更などきつい言葉で物事をよりよい方向に
変えるために厳しい要求ときつい言葉を並べるようです。
ライダーというのは馬力のあるエンジン、よく機能する
サスペンション、垂れることなくよく持ってくれる
タイヤなどを求めて、それを安心して使うことで
より早く走ることができる。それを求める上で
わがままを言う。
そのわがままがエンジニアを育てて、いいセットアップに
つながり、そこから市販品にフィードバックされて
一般ユーザーが喜ぶ商品につながります。
普段はいい奴だが戦いの場になると豹変する。
いい性格から悪い奴になれるトロイ・ベイリスというのは
すばらしいライダーだと思います。
逆に普段からどうもというのは原田哲也でしょうか。
私が会う機会があってもこちらがあいさつしても
無視していますね。さすがに六回も無視されたら
話す気持ちはなくなりました。
また、彼がヤマハで走っていたときに250のバイクは
彼がエースで走っていたのですが、どうもエンジニア
などに話す口ぶりもかなり野卑だったようです。
もちろん、この野卑でしつこく車体やエンジン、サスペ
ンションなどの悪いところを言いまくり、ネガティブな
部分を潰していくことでいいマシンができることは
言うまでもなく、彼はいいテストライダーであり
実戦ライダーだと思うのですが、ひどいことを言っても
早く走ればいいんだろうというのがかなり強かったよう
です。
その彼はイタリアのアプリリアに迎えられて、
少しそういった部分がなくなっていったようですが。
ただ、環境保護を考えて無鉛ガソリンにしたり、
4ストローク化を進めていった世界グランプリの
世界ですが、どうも彼は汗をぬぐう時ペーパー
タオルを使うことが多く、何度も何度もテレビで
その姿を見ました。
木をいくつ倒そうが、石油をどれだけ使おうが
早く走る上でしったこっちゃないというのはわかる
一方で何だか嫌な印象を抱きました。タオルを使えば
いいのにと強く思いましたね。
もちろん、トロイ・ベイリスも原田哲也もいいライダー
ですが、個人的に好きなのは普段はいい奴でライダーと
して仕事に関わる時に悪い奴になれるライダーですね。
なり、色々な話を耳にするようになりました。
今回はライダーの性格のいい奴、悪い奴の話を。
いいライダーの筆頭というのは私にとっては
トロイ・ベイリスですね。初めて会ったのは97年
のオーストラリアGPの時で、この時は怪我で走れなく
なった沼田のスズキ250のマシンに代役で走った
のですが、これが周囲はスズキのこのマシンは戦闘力が
劣ると評価していたものの、いきなり彼が乗って
速かった。地元でサーキットをよく理解している
という利点はあったのでしょうが、これには驚きました。
この時私は始めて彼と会話したのですが、いい奴だな
と思いましたね。
その後、彼はイギリスに渡りイギリス選手権でタイトルを
獲り、世界にたどりつくかに思えたものの、様々な要因
が重なり、イギリスで走り、その後アメリカで走ることに
なりました。
その彼がカール・フォガティが負傷し、代役に抜擢されて
走った日本で結果が出ずに、再びアメリカへ。
代役の代役のルカ・カダローラがひどい走りでイタリア
ラウンドでドゥカティから呼び戻され、モンツァで
私と彼は会いました。
そこには変わらない彼がいましたね。ただ、これが
最後で最大のチャンスだとよく認識していました。
お互い、メーカーとの結びつきとか、大きなスポンサー
を抱えていることもないというような共通項がフランクに
話せる要因だったのでしょうか。気がついたらかなり
話していました。
その彼がチャンスを掴み、シーズンエンドまで走ること
になり、翌年の契約を結び、01年には世界チャンピオン
になりました。
まぁ、自分のことのようにうれしかったですね。
オーストラリア国歌は歌えない私ですが、ドゥカティの
ために流されたイタリア国歌を表彰台の前で涙ながら
歌っていた私でした。
その彼ですが、非常にいい奴なのですが、ライディング
スーツを着たら、性格が変わるようです。
マシンのセットアップやタイヤのチョイス、色々な
仕様の変更などきつい言葉で物事をよりよい方向に
変えるために厳しい要求ときつい言葉を並べるようです。
ライダーというのは馬力のあるエンジン、よく機能する
サスペンション、垂れることなくよく持ってくれる
タイヤなどを求めて、それを安心して使うことで
より早く走ることができる。それを求める上で
わがままを言う。
そのわがままがエンジニアを育てて、いいセットアップに
つながり、そこから市販品にフィードバックされて
一般ユーザーが喜ぶ商品につながります。
普段はいい奴だが戦いの場になると豹変する。
いい性格から悪い奴になれるトロイ・ベイリスというのは
すばらしいライダーだと思います。
逆に普段からどうもというのは原田哲也でしょうか。
私が会う機会があってもこちらがあいさつしても
無視していますね。さすがに六回も無視されたら
話す気持ちはなくなりました。
また、彼がヤマハで走っていたときに250のバイクは
彼がエースで走っていたのですが、どうもエンジニア
などに話す口ぶりもかなり野卑だったようです。
もちろん、この野卑でしつこく車体やエンジン、サスペ
ンションなどの悪いところを言いまくり、ネガティブな
部分を潰していくことでいいマシンができることは
言うまでもなく、彼はいいテストライダーであり
実戦ライダーだと思うのですが、ひどいことを言っても
早く走ればいいんだろうというのがかなり強かったよう
です。
その彼はイタリアのアプリリアに迎えられて、
少しそういった部分がなくなっていったようですが。
ただ、環境保護を考えて無鉛ガソリンにしたり、
4ストローク化を進めていった世界グランプリの
世界ですが、どうも彼は汗をぬぐう時ペーパー
タオルを使うことが多く、何度も何度もテレビで
その姿を見ました。
木をいくつ倒そうが、石油をどれだけ使おうが
早く走る上でしったこっちゃないというのはわかる
一方で何だか嫌な印象を抱きました。タオルを使えば
いいのにと強く思いましたね。
もちろん、トロイ・ベイリスも原田哲也もいいライダー
ですが、個人的に好きなのは普段はいい奴でライダーと
して仕事に関わる時に悪い奴になれるライダーですね。
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