かつて、あるライダーとチームマネージャーとの間の
話でdeterminazione(イタリア語。英語ではdetermination)
ということについて書いたことがありますが、訳した時の
ことでなく実際感じたときのお話を。

大阪で毎年開かれている大阪スーパージュニアを見に行った
時のこと。

私がイタリア語なり英語がわかると知って、色々モノを頼んで
くるようになりました。

ある時のこと。大会役員か関係者らしき人がタバコを吸って
いました。

これに対して、確か14か15歳のプレイヤーが
私の言うことを訳して欲しいといって訳すことになりました。

「あなたが吸うのは構わないけれど、ここで吸わないで欲しい。
吸うのだったら違う場所に行って吸ってくれ。あなたが
具合悪くなるのは構わないけれど、私はプレイヤーで
受動喫煙は嫌だし不快だ。」と言っていました。

日本人が通訳する時に婉曲な言い方を好み、「出て行け」と
言うのを、「すいません、ここは関係者のみなのでご遠慮
ください。」なんて訳すことがあるますが、私はそんなことを
しなくて、言っている言葉を率直に訳しました。

14か15の日本の子どもが40や50過ぎの親父にそういった
ことを言えるかどうか、なかなか難しいのでしょうが、子供の
頃から、自分に何が必要で、何が足りなくて、何を求めている
のかを率直に言うというのはいいことだと思いますね。

また、ヨーロッパでは、飲み物の自販機は少ないし、また
ビール会社が缶コーヒーを発売したり、コーヒー会社が
スポーツドリンクを作ることは考えられないのですが
日本ではそれが当たり前のことで、自販機には多くの種類が
あります。

それでもって、自販機を前に、あるジュニアのプレイヤーが
言った言葉というのが、

「どのコーヒーが砂糖が入っていないものなのか教えてくれ。」
というものでした。

世界のトップに行こうとするプレイヤーの勝利に対する欲望を
強く感じた瞬間でした。

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