スーパーバイク世界選手権や世界グランプリを見に行って
かなりの年数になります。

私はグランプリの125ccクラスが好きなのですが、
今回はこのクラスに参戦しているライダーについてです。

ブルノやバルセロナ、アッセンなどの直線が長いサーキット
では125ccと言えども楽に200キロオーバーの
スピードが出ます。

そこから減速してコーナーに入り、次なる直線やコーナーに
進んで行きます。

ただでさえ、コンマ一秒ブレーキングが遅れたり、五度倒し込み
が過度だったら大変なことになるのですが、レース中とも
なるとこれが他のライダーと駆け引きを考えながら、
さらにタイヤの減り具合やガソリンを消費してからの
マシンの変化などを考えながらライディングを考えなければ
いけません。

非常に繊細なことを走りながらライダーは考えながら
ベストなライディングをしようとしているのですが、
ここにライバルの存在があります。

これがきれいなバトルで堂々と戦える相手ならばいいのですが、
とりわけラテン的なライダーだと、人を押しのけてとか
無理やりなブレーキングで突っ込んで来たりとか神経を
使うことが多く出て来ます。

そこで魂が燃えるのはいいのですが、心までホットになって
しまっては、マシンの状況、タイヤの具合などを考えずに
走っては、トラブルやクラッシュのもとになってしまいます。

今はどうかわかりませんが、かつて宇井陽一君がヤマハの125
のマシンで戦っていたときにメーターとメーターの間に
自筆で「平常心」と書いていました。

コンマ一秒のブレーキングや繊細さや用心が必要となる
レースの時、とりわけほかのライダーと競り合っているとき
闘争心というのは当然必要なのでしょうが、同時に
冷静に状況を読み取る平常心も必要不可欠なものなのでしょう。

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