私がかつてやった外国語の中で一番下手なのはフランス語です。

この言葉というのは話していてすごくきれいで、
好きなんですが難しいです。

でもって、下手だから話さないのではなくて、下手だからこそ
必死になって話すようにしています。

根本的に日本語を母国語にしている人がフランス語を話そうにも
発音が違い過ぎるので、どうしても発音は難しいですね。
ただ、あきらめの悪さはオリヴィエ・ジャックなみの私のこと
ですから、必死になって、単語を探しながら話しています。

そうすると、やはり言いたいこと、表現したいことというのは人に
通じますね。心の底から「私はこれを伝えたいんだ。」
とか「私はこう思っているんだ。」ということを訴える気持ちという
のは下手であっても、気持ちが入っていれば、人に伝わる気が
します。

また、レース業界のフランス人というのは、日本人がフランス語を
話すのがいかに大変かわかってくれているので、私の努力を
認めてくれています。

中森明菜という歌手のパフォーマンスを見ていたときに、
思ったのは、彼女は歌が上手いかと言うと、ちょっと疑問が残る。
それは本人もかつてインタビューで答えていて、彼女自身が
認めています。

だからと言って、彼女が子どものころから好きで仕方ない
歌というのを辞めてしまうのかというと、そうではない。
そして、長年上手いかどうか微妙ながらも、彼女の感性で
詞や曲を消化し、彼女らしい味というか、表現が原曲に加えられ
彼女ならではの作品が仕上がり、それを多くのファンが支持して
います。

上手いか下手か微妙であっても、自分のやりたいこと、
伝えたいことをやり続けて行くことは尊いことで、それを支持
してくれる人は必ずや存在するはずです。

フランス語を話しているときに、ついつい中森明菜という人を
思い浮かべる下手うまフランス語の私です。

そんなことを思っていたり、実際、多くの人に受け入れられている
経験をしてくると、難しいということは避けて、他の言葉を
勉強することなく、どこでも英語で話すアメリカ人やイギリス人
が非英語圏に滞在中に「何で英語が通じないんだ。」とか
「フランス人やイタリア人は本当に英語がわからない。
おかしい。」なんて言う英語国民は何とも怠け者で、ぐうたら
だなと思ってしまいます。

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